2012.02.01

医薬品等制度改正検討部会の議事録

 平成23年12月26日に開催された第10回医薬品等制度改正検討部会、そして、12月16日に開催された第9回医薬品等制度改正検討部会の議事録がそれぞれ公表されました。

  ・第9回議事録
  ・第10回議事録

  ・薬事法制度改正についてのとりまとめ(報告書)

 ○寺野委員 第10回、この薬事法制度改正についてご議論いただいたので非常にありがたいのですが、結局、肝炎検証・再発防止委員会の中での「最終提言」ということを、あれだけかけて、あれだけの資料を提案したわけです。その中の薬事法改正の問題は重要な一部だけれども、それはあくまでも一部であるということで、この最終提言が、これで満足したと思われたのでは非常に困るのです。

 この間、坂田委員から12の論点が出されていましたけれども、それだけでなくもっと重要な問題として、基本的に厚労省とPMDAとの組織的なものをどのように持っていくのがいいのかという、これは極めて政治的なマターかもしれないけれども、そういう議論までしているわけなので、本制度委員会が最終提言のその後の具体的な検討の中で、どのような位置を占めているのかというのが、どうも最初はよくわからなかったのです。今でもまだよくわからないのですが、それは今更言ってもしようがないことなので、永井部会長の下で非常に重要な論点についてご議論いただいたということに感謝します。

 そしてうまくまとめられたと思いますけれども、まだまだ解決しなければいけない問題があるということを、是非、これは厚労省のほうでしっかりと認識しておいてもらう。そのことを、私は前の肝炎の検証委員会の座長として強くお願いしたいと思います。


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2012.01.29

薬害肝炎基本合意4周年集会が開催

Syuukai3 薬害肝炎の基本合意記念4周年集会が2012年1月28日、大阪国際会議場で開催され、219名の原告・弁護士・支援者が集まりました。

2008年1月15日、当時の政府(自民党福田総理)と薬害肝炎原告団弁護団は、基本合意を締結して、訴訟の全面解決について合意しました。現在はこの基本合意を前提とする薬害肝炎救済法に基づいて、全国各地の裁判所で個別和解が進んでいます。

 ちなみに全国の原告数は1930名、うち和解済みの原告は1758人(91%)になります。またカルテなきケースの原告数も228名に達しており、既にそのうちの148名について、医師看護師など必要な証拠調べを行った上で和解成立しています(65%)。

Syuukai1b 4周年集会は、大阪原告弁護団が、2002年から2008年までの活動を支援してくれた元学生さん達に声をかけて企画し、半年以上かけて準備してきたものです。
 九州学生の会からは当時代表を務めて、現在は医療従事者として活躍している白濱さんが中心となって企画段階から関わってくださいました。

 冒頭では大阪弁護団の西原弁護士がパワーポイントを使って薬害肝炎原告団弁護団の活動を振り返りました。西原弁護士が全国からかき集めた、学生支援を中心とした映像はなかなかの迫力。流れる音楽とともに当時の活動が目に浮かんでくるようでした。

 現在修習生の武知さんが全国の元学生支援を回って、現在の活躍の姿を撮影したショートムービーも流されました。元学生の皆さんが様々な分野で活躍している姿をユーモアを交えて映像にまとめたもの。名古屋の学生支援エールの代表だった中塚君の就職先での元気な姿も見ることが出来ました。

Syuukai2b 続いて行われたのは元学生の皆さんによる座談会。コーディネーターの白濱さんが、壇上に上った各地の元学生さんから当時の思い出、原告とのエピソード、なぜ自分が支援活動を行ったのかなど、我々も知らなかったエピソードを次々と引き出していきました。

 薬害肝炎全国弁護団の鈴木利廣代表は、「薬害エイズ裁判史」の中でこう述べています。
 「(集団訴訟における)運動とは弁護団がコントロールするものではない」、「どこで、誰が、どんな支援活動をしているのか把握できないような、どうにもとまらない状態にまでなっていることが大事だ」
 まさに薬害肝炎訴訟の支援活動がそのレベルにまで達していたんだなあ・・と感慨深く座談会を拝聴させて頂きました。

 さらに壇上でのスピーチも行われました。スピーチを行った2人はいずれも薬害肝炎九州訴訟を支えてくれた元学生達です。某社で新聞記者として活躍する井上君。長崎学生の会ランスをもり立てて、現在は関西地区の医師として活躍する長君。2人の成長した姿に会場の原告さんからも感嘆の声が上がりました。

Syuukai3b 最後は、全国から集ってくれた40名近い元学生達が全員壇上にのぼり、集会責任者の武知さんがアピールして第1部は幕を迎えました。第2部は私が裁判史のアピールをして、恒久対策・再発防止の原告団活動報告もなされました。
 最後は全国原告団代表の山口美智子さんが次のように挨拶して集会は幕を迎えました。

 「最初に私が学生の皆さんと会ったのは、忘れもしない2003年の5月、九州大学の内田ゼミでの講演でした。前月4月に提訴したばかりで右も左も分からなかった私は、ゼミの学生さんにこう呼びかけました。『あなた方のお母さんと思って話を聞いてください』。講演が終わって壇上に駆け寄ってくれたのが今日も来てくれている学生さん達だったんです」

 「われわれ薬害肝炎原告団弁護団の活動が、学生さんを含めた支援者の力がなければ勝ち抜けなかったことを改めて感じさせてくれました。私たち原告団は治療体制の整備、独立した第三者組織の立ち上げ、薬害肝炎救済法の延長問題などの課題にこれからも立ち向かっていきます。集会に関わってくださった皆さん、本当にありがとうございました」

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2012.01.26

介護報酬改正で処遇改善~社会保障審議会

 厚生労働相の諮問機関である社会保障審議会が1月25日、小宮山洋子厚労相に対して、平成24年度の介護報酬改定案を答申しました。介護報酬は3年ごとに見直されて4回目ですが、民主党政権での改定は初めて。

 在宅や重度の要介護者向けサービスに重点配分する内容のようです。

 給与水準が全産業平均の7割にとどまる介護職員の処遇改善に向け、「処遇改善加算」を新設。その上で、職員1人当たり平均月1万5千円を上乗せ支給するなど、工夫のあとがうかがわます。

 もっとも平成21年の衆院選マニフェスト(民主党)では「月額4万円アップ」が掲げられていたようです。

 自立支援を進めるため、老人保健施設では、早期退所に向けた計画を策定した事業者への加算を新設する。重度化予防でリハビリを積極的に行った訪問介護事業者や施設事業者にも報酬を加算する。

 一方、掃除や調理など家事全般を手助けする「生活援助」は、時間区分を「30分以上60分未満」「60分以上」の2つから「20分以上45分未満」「45分以上」に改定して効率化する。施設介護も、報酬単価引き下げなどで効率化する一方、症状が重い認知症患者を受け入れた特別養護老人ホームに加算するなど重度者向けサービスにより特化させる。

 24時間地域巡回型サービスは、1人暮らしや重度の要介護者でも自宅にいながら1日に複数回のサービスや訪問看護が受けられる仕組み。ただ、今回の改定により65歳以上の高齢者の保険料が月額平均で5千円程度に上がる可能性がある(1月26日産経新聞)。

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2012.01.25

腎臓摘出手術で医療ミス

 国立病院機構金沢医療センターが2010年3月、腎臓がん患者の左腎臓摘出手術を行った際、左右の血管を誤って切断していたことが判明しました。

 その結果、患者は両腎臓を摘出することになったようです。

 腎臓摘出手術の際の医療過誤事件は散見されます。例えば、腎動脈の結紮が不十分であった結果、大量出血を招いたとして病院の責任が肯定された裁判例(平成14年9月30日東京地裁判決)があります。

 同判決は、出血の原因について、司法解剖所見などから、医師が患者の腎臓摘出後、腎動脈の結紮を不十分にしたためであると認定して、4000万円の支払いを命じたものです。

 病院側の説明によると、男性は10年3月29日、腎臓がんのため、左の腎臓を摘出する内視鏡手術を受けた。執刀を担当した40歳代の男性医師は、本来は左の腎臓につながる血管を切断しなければならなかったが、誤って右の血管を切断。別の医師が血管を縫合し、左の腎臓を摘出したが、右の腎臓の機能が回復しないため、約10日後に右の腎臓も摘出した。

 男性は、一時は危険な状態に陥り、6月末まで同病院の集中治療室(ICU)で治療、手術を受け、11月末までは同病院の一般病棟に入院した。その後、別の病院で透析のため通院を続けているという。男性は手術が成功していれば、約1か月ほどで退院出来たという。

 病院は、29~30日にかけて行われた手術直後、男性の家族に医療ミスが起きたことを説明し、謝罪した。その後、男性や家族と話し合い、昨年7月頃、病院側が医療費や賠償金を支払うことで示談したという(1月24日読売新聞)

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2012.01.24

近来通信福岡地裁判決(判例時報2132号84頁)

 近未来通信の九州地区の代理店に対して被害者が損害賠償請求を求めていた訴訟で、福岡地裁第1民事部(田中哲郎裁判長)は平成23年3月31日、代理店の法的責任を認め、5人の被害者に対して、合計金4740万6138円の支払いを命じていました。

 この福岡地裁判決が、最新号の判例時報(2132号84頁)に掲載されました。

 本件は、株式会社近未来通信の九州地区の代理店及びその代表者から勧誘を受けて、近未来通信と業務協約を締結した被害者らが、代理店及びその代表者は、近未来通信の事業が将来破綻することを知った上で、原告らを勧誘したものであり、故意により損害を被らせたと主張しました。

 また、仮に故意がなくても代理店として近未来数審の事業の収益性等について調査してこれを説明すべき義務があるにもかかわらず、これを怠った過失によって損害を被らせたとも主張しました。

 福岡県弁護士会のHP委員会のIT110番(無料電話相談)を経て、同委員会および消費者委員会の有志10名が原告弁護団を結成して、平成20年12月16日に提訴。
 平成21年2月13日の第1回期日後、14回の期日を経て、平成22年12月8日に結審して、判決が言い渡されていたものです。

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2012.01.23

混合診療はTPP交渉の対象外へ

 米通商代表部が日本政府に対して、TPP交渉において「混合診療の全面解禁」は対象外にする方針を伝えました。

 TPP交渉を推進したい日米双方の思惑からこの時期出てきた情報でしょう。

 ただし米国が日本に対して、TPP交渉とは別の枠組みで混合診療解禁を要求してくる可能性も残されているようです。

  混合診療等に関する情報
  ・「混合診療ってなに?」(日本医師会Q&A)
  ・健康保険法
  ・腎がん診療ガイドライン(日本癌治療学会)
  ・混合診療に関する総合規制改革会議の議事録(内閣府)
  ・「混合診療について」(厚生労働省)
  ・保険外併用療養費制度について(全国健康保険協会)

 関係筋によると、米通商代表部のカトラー代表補は今月、複数の日本政府関係者にTPPをめぐる一連の協議に関し、「混合診療を議題にするつもりはない」と明言した。自民党幹部には「公的医療保険は対象外」と述べた。

 日本医師会は、全面解禁によって高額な自由診療の病院が増加すれば、政府が公的医療保険の診療報酬を引き上げなくなり、公的医療保険で診療する病院が立ちゆかなくなって国民皆保険制度が崩壊すると主張。政府に対しTPP交渉参加に向けて、将来にわたり公的医療保険制度を除外し、混合診療の全面解禁を行わないよう求めている(1月23日西日本新聞)。

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2012.01.20

「薬害肝炎裁判史」が本日発刊

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 「薬害肝炎裁判史」(日本評論社)が2012年1月20日、発刊しました。
 薬害肝炎全国弁護団が、2002年から10年に渡る活動の足跡をまとめたものです。

 薬害肝炎全国弁護団の特徴のひとつは、全国120名の弁護士が、「1つの弁護団」として活動した点です(現在は504名)。

 集団訴訟において各地弁護団が緩やかな連携をとることは通例です。薬害肝炎弁護団はさらに進んで当初から1つの弁護団としての意思決定を行って活動してきました。その具体的な内容について書き記しています。

 また裁判史を編纂するにあたり、全国弁護団代表・事務局長による「座談会」も行いました。
 弁護団運営や立証の工夫から始まり、若手弁護士へのエールに及ぶまで、様々な論点につき掘り下げた意見交換を行っています。全面解決に向けてどのような議論が行われていたか、本音レベルのやりとりを残しました。

 私自身も、薬害肝炎九州弁護団事務局長として関わるにあたり、過去の裁判史(「サリドマイド裁判」、「水俣病裁判全史」、「薬害スモン全史」、「薬害エイズ裁判史」)を繰り返し読み返しました。
 それらを通じて「被害に始まり被害に終わる」集団訴訟のいわば「幹」を学ぶとともに、自分なりの工夫を付け加えアレンジしてきたつもりです。

 この「薬害肝炎裁判史」も、今後の集団訴訟を手がける若い弁護士や法律家を目指す方にとって何かのヒントになれば嬉しい限りです。

 また各地の支援者の活動や原告の動きを時系列でまとめて、全面解決に至るまでの情勢をダイナミックに描いていますので、一般の方にも手に取って頂ける内容かと思います。

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2012.01.19

美容医療・契約トラブル110番(国民生活センター)

 国民生活センターが主催して、「美容医療・契約トラブル110番」を行うことになりました。

 背景には全国の消費生活センターに寄せられる相談の増加があります。

 つまり、美容医療に関する相談は、2005年から2009年の5年間で2996件寄せられていました。特に2005年以降に増加して、2007年以降は毎年600件以上も寄せられている状況です。

 被害者は20歳代が1240件と43%を占めています。
 施術としては、医療脱毛、脂肪吸引、シミ取り、包茎手術などが中心。

 相談内容としては、「モニター募集に応募したら美容を勧められた」、「ひどい状態だから早くしたほう良いと言われた」、「健康保険の適用外という説明がなかった」など説明方法に問題があるケースが多く見受けられます。

 美容に興味のある若年層をターゲットにした勧誘によって被害が拡大しているといえそうです。

日時:1月23日から27日(10時~16時)
電話:03-5793-4110
主催:国民生活センター

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2012.01.18

医療事故989件、栃木の3病院

 栃木県医事厚生課は、平成23年度上半期(4~9月)に県立3病院で起きた医療事故が計989件あったと発表しました。対象となった県立病院は宇都宮市内にある岡本台病院、がんセンター、とちぎリハビリテーションセンター。

 ここでいう「医療事故」は「医療過誤」ではありません。死亡例は0で深刻例は1件ということ。

 栃木県によると、「医療の透明性を向上させることで、県民に安全な医療を提供する狙いがある。今後も半期ごとにまとめて発表する」ということです。

 ヒヤリハット事例も含めて医療の安全確保のために透明化を図るものであり、貴重な試みといえるでしょう。

 事故を事象別にみると、患者が病室や廊下で転倒したり、特別食を間違って配膳(はいぜん)したりした「療養上の場面」に関する事故が360件で最も多かった。次いで、薬の調剤ミスや別の患者の薬を誤って服用させるなど「薬剤」に関するものが278件あった。

 事故のレベル別では、患者が死亡するケースはなかったが、後遺症や障害が残る深刻な事故が、がんセンターで1件あった。手術中に患者の呼吸管理がうまくいかず正常に呼吸できなくなったという。

 県医事厚生課は、医療事故の公表について「医療現場での安全確保のため、ごく軽微な事故でもきっちりと把握し、大きな事故の未然防止につなげたい」と強調。今回も個々の事件について再発防止策をとるなどしたという(1月18日産経新聞)。

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2012.01.17

架空社債詐欺が頻発~福岡県警発表

 福岡県警が1月16日、福岡市内の女性2人が社債や株の取引を装う詐欺の被害に合い、合計1億円を詐取されたと発表しました。

 手口は勧誘パンフレットを送付後、買い取り業者を名乗って社債を勧誘するというもの。

 この女性の場合、買い取り業者「セントラルロードコンサルティング」社員を名乗る者から、「社債は値上がりする。絶対に損はさせない」という電話を受けて、東南アジアで開発事業をする「サイバービュー」社の社債を勧められていたものです。

 未公開株の被害に合った方が、名簿流出によって二次被害に合うケースも散見されます。一度被害にあった高齢者のご家族などは特に目配りしておくべきでしょう。

 なお詐欺会社はスクラップ・アンド・ビルドでどんどん潰していきますので、すぐに関係機関に相談することが肝要です。

 福岡県警によると、県内で昨年1年間に確認された投資話を装った詐欺事件による被害は24件、総額2億7625万円に上る。県内の消費生活センターには昨年、397件と前年の約3倍の被害相談や情報提供があった。

 典型的な手口は「劇場型」と呼ばれるもの。架空の社債購入を勧めるパンフレットが自宅に届き、証券会社などを名乗る複数の業者が勧誘してくる例が多い。金融庁など公的機関を装ったり、代理購入を持ちかけたりする手口も目出つ(1月17日日経新聞)。

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«美容クリニックHPの規制指針を策定~厚労省方針