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2009.05.25

医療ADR福岡

 福岡県弁護士会は、年内にも医療ADRを設置するため、準備を進めています。
 「ADR」とは、Alternative Dispute Resolution、直訳すると、代替的な紛争解決になりますが、裁判外紛争解決と訳されています。

 ADR法が2004年11月に成立し、2007年4月1日に施行され、最近注目されているADRですが、裁判所の「調停」や交通事故紛争処理センターなどもADRですから、「古くて新しい問題」(和田仁孝「新しいADRの世界をみる」(法学セミナー631号、2007年)16頁)ということができます。

そして、医事紛争、医療事故においても、裁判以外の解決ができないか、そういう視点で注目されているのが「医療ADR」になるわけです。

「医療ADR」は、(1)裁判所主導によるパネル方式(アメリカ型)、(2)民間=医師会主導による仲裁・鑑定方式(ドイツ型)、(3)行政機関主導による仲裁・鑑定方式(フランス型)が代表的と言われています(植木哲『医療の法律学・第3版』(有斐閣、2007年)72頁)。

弁護士会に設置する医療ADRは、(2)の民間型に含まれると言えるでしょう。
 この民間型医療ADRの取組としては、茨城県医療問題中立処理委員会の活動があげられますが、医師会内部における斡旋・調停機関としての制約(批判)は払拭されていないとの指摘もあります(植木哲「医療ADR機関設立の試み-千葉県の場合」(判例タイムズ1271号、2008年)47頁)。

つまり、医療ADRがその機能を果たすためには、「中立性」をいかに実現するかがまず問題になるわけです。弁護士会に設置する医療ADRにおいても、患者側で医療過誤を扱う弁護士、医療機関側で医療過誤を扱う弁護士、さらに、裁判官・学者経験者の弁護士を仲裁人に選任するなど、その中立性の確保に力を注いでいます。

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