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2009.11.07

肝炎患者支援法(肝炎対策基本法)の与野党合意にむけて

 鳩山総理が臨時国会での成立を明言した肝炎患者支援法(肝炎対策基本法)。
 民主党案と自民党公明党案がそれぞれ検討されているようですが、与野党協議ですりあわせるべきです。

 自民党が政権与党時代に「国の責任の明記」に抵抗したため、法案は廃案になりました。野党になるや、「国の責任の明記」した法案を検討したようです。
 しかし、既に民主党が国の責任を明記した法案を検討しているのですから、いまさら自民党案を出すメリットは何もありません。
 早急に与野党合意した上で厚生労働委員会において委員長提案として成立させるべきでしょう。

 11月7日付け中国新聞社説より

 肝炎対策基本法案 与野党協力し成立図れ
 B型、C型のウイルス肝炎患者を支援する「肝炎対策基本法」がやっと今国会で成立する見通しが出てきた。与野党それぞれに原案をまとめ、全会一致による議員立法での成立をめざして調整する運びになったからだ。
 全国で350万人とされる肝炎患者のうち、毎年4万人以上が肝がんや肝硬変の悪化などで亡くなっている。年金暮らしの高齢者が多く、病気の進行を抑える治療費に事欠くケースも少なくない。基本法は、そうした患者への対策の考え方を示し、治療研究の促進や経済的支援を国や自治体に義務付ける内容だ。与野党が協力して一日も早く成立させてほしい。

 B型、C型の肝炎ウイルスは血液を通じて感染する。自覚症状がほとんどなく、肝炎を放置していると、一部は肝硬変や肝がんに進む。かつて注射針も筒も交換しなかった時代に、医療行為で感染が広がった可能性が高い。
 実際にB型では、集団予防接種が原因とみられるケースがあり、因果関係を認めた最高裁判決も3年前に出ている。また、C型では血液製剤投与による薬害肝炎の判決で、国が十分な感染防止策をとらなかった責任が相次ぎ断罪された。かつての輸血なども原因として疑われ、大半の患者は感染ルートがはっきりしないのが実情だ。

 もちろん、肝がんへの進行を防ぐ治療法も開発されてきた。B型では肝炎の症状を抑える薬が次々に登場しているし、C型ではインターフェロンと抗ウイルス薬の併用による治療で約60%が治癒するまでになっている。
 薬害肝炎訴訟の和解に伴う患者支援策として、昨春からは7年間のインターフェロン治療費助成が打ち出された。ただ、高齢患者は既に肝硬変や肝がんになり、対象とならないケースも目立つ。

 すべての患者を救済するには、肝炎対策基本法が欠かせない。解散前の国会には、国の責任に言及し公費助成を柱にした民主党などの野党案と、医療機関整備など総合対策に主眼を置く自民、公明両党の案が出されていたが、いずれも廃案となった。

 今回の民主党修正案では「肝炎は国内最大の感染症」とし、拡大を防ぎきれなかった「国の責任」を明確化した。さらに薬害C型肝炎で、被害の発生と拡大を防げなかった責任を指摘。予防接種によるB型肝炎感染で最高裁判決が出たことも記した。
 公明党も、ほぼ同様の案をまとめている。自民党でも以前の案に、薬害などで感染が拡大した際の国の責任を書き加えた案が、きのう厚生労働部会で了承されたという。共産党も、基本的には議員立法に賛成の意向である。

 これまでは厚労省が、国の責任を認めることに難色を示していた。それだけに政治主導の法制化へ、かじを切る象徴的ケースでもある。国の責任の盛り込み方で、細かい詰めも必要になるだろう。長年苦しんできた肝炎患者に、政治が応える姿勢を示すためにも、全会一致での可決を望みたい。

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