2008.07.01

薬害肝炎、第4回検証会議の開催通知

 次回、第4回会議の予定は次の通りです。
 第4回会議では、前回に引き続き、当面講ずべき再発防止策(市販後安全対策)に関して厚労省事務局が整理した「中間とりまとめ」案につき、議論がなされる予定です。 
   日時:7月7日(月)15時~17時
   場所:厚労省5階 共用第7会議室 

 なお、第2回検証会議の議事録(案)が厚労省HPにアップされており、ダウンロードできます。
 

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2008.06.26

薬害肝炎、6月の全国一斉提訴

 薬害肝炎全国弁護団は本日6月26日午後までに、福岡、東京、名古屋、仙台、大阪、広島、岡山の7地裁に全国一斉提訴を行いました。薬害肝炎救済法成立以降、1月から毎月行ってきた一斉提訴も今回で6回目。本日の全国一斉提訴の結果、九州原告団も200名となるほか、薬害肝炎全国原告団は900名を越えました。

 本日の提訴
  東京 27 : 仙台 6 : 名古屋 12 : 大阪 44 : 広島 5 : 岡山 4 : 福岡 29 合計127名

 本日の福岡地裁提訴の詳細
  原告数 29  男女比 男10:女19
  県 福岡15:熊本1名:佐賀3:大分1:長崎1:宮崎2:鹿児島1:沖縄2:山口3
  製剤 フィブリノゲン17:PPSB1:クリスマシン5:フィブリン糊5:フィブリノゲン・クリスマシン併用1
  症状 慢性肝炎18:無症候7:肝硬変2:死亡2

 提訴後の各地原告数
  東京 275 : 仙台 57 : 名古屋 87 : 大阪 267
  松江 6 : 広島 5 : 岡山 4 : 福岡 200 : 合計 901名
 *松江、広島、岡山は、薬害肝炎大阪弁護団の支部
   松江の6名は、前回5月の提訴。広島の5名は、正確には6月12日提訴。

 電話相談を受けているとまだまだ被害者への告知の不十分な実態がうかがえます。例えば、フィブリノゲン等の投与を医療記録で確認できたにもかかわらず、「現住所が分からない」という理由で告知をしていない医療機関も少なくありません。
 全国弁護団では医療機関から依頼を受けた現住所調査も実施していますので、ご相談ください。

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2008.06.25

薬害肝炎統一要求書提出

 薬害肝炎全国原告団弁護団は本日25日午後、厚生労働省に対して「薬害肝炎全面解決のための要求書」を提出しました。

 20年1月15日付け基本合意書(4項(4))において、「恒久対策及び薬害再発防止対策について、国(厚生労働省)は、原告・弁護団と継続的に協議の場を設定する」と定めました。
 この定期協議の開催を求めるとともに、その要求項目をまとめたもの。詳細は下記の通りです。


 薬害肝炎全面解決のための要求書
      薬害肝炎全国原告団/薬害肝炎全国弁護団

 当原告団・弁護団と国との間の本年1月15日付基本合意書に基づき、薬害肝炎全面解決のために、以下のとおり要求します。
 厚生労働大臣におかれましては、7月末頃までに、別紙各要求書に対して回答し、原告団・弁護団と大臣との協議を開催されたい。
 1.薬害肝炎:恒久対策に関する要求書
 2.薬害肝炎:検証及び再発防止に関する要求書
 3.薬害肝炎:個別被害救済に関する要求書


 恒久対策に関する要求書

 国(厚生労働大臣)は、C型肝炎ウイルスの感染被害者が安心して暮らせるよう、肝炎医療の提供体制の整備、肝炎医療に係る研究の推進等必要な措置を講ずるよう努めなければならない(特定フィブリノゲン製剤及び特定血液凝固第Ⅸ因子製剤によるC型肝炎感染被害者を救済するための給付金の支給に関する特別措置法附則4条、基本合意書第4項(2))。
 そこで、平成20年度継続協議開催にあたって、薬害肝炎全国原告団・同弁護団は、基本合意書第4項(4)に基づき、国(厚生労働大臣)に対し、C型肝炎ウイルスの感染被害者が安心して暮らせるための以下の措置を講ずるよう求める。

 第1 法案要求
 現在、ウイルス肝炎対策のために、特定肝炎対策緊急措置法案(第168回国会参法4号、以下、「野党案」という)及び肝炎対策基本法案(第168回国会衆法8号、以下、「与党案」という)が国会に上程されたが、いずれも成立に至らなかった。
 そこで、肝炎対策に係る施策の基本理念を明らかにし、その対策を総合的に推進するとともに、ウイルス肝炎患者に対して医療費を助成するため、その根拠となる法案を政府の責任において作成して次期国会に提出し、その成立に努力されたい。

 第2 肝炎対策推進協議会(仮称)設置の要求
 1 ウイルス肝炎につき、医療費助成、患者に対する生活支援・生活保障、治療方法の研究開発、検査体制、診療体制等のあり方を協議・検討し、総合的対策を実現するため、厚生労働省内に肝炎対策推進協議会(仮称、野党案提出の際の検討事項及び与党案要綱第4参照)を設置されたい。

 2 同協議会については、ウイルス肝炎を専門とする医師、地域医療を担う医師、地方自治体担当者の他、ウイルス肝炎患者とその家族等を構成委員とされたい。具体的には、ウイルス肝炎患者団体及び当原告団から最低でも各2名(全構成員の2割以上の人数)を委員に加えられたい。

 3 同協議会において、ウイルス肝炎の診断・治療及び日常の管理につき、ガイドラインを策定し、最低でも年1回の頻度で改訂されたい。

 第3 医療費助成に関する要求
 平成20年度から肝炎治療特別促進事業によってインターフェロン治療に関して医療費の助成がなされているところであるが、対象医療、助成期間及び助成額について、早急な見直しを求める。

 1 インターフェロン治療の助成対象医療・助成期間に関する要求
 最新の医学的知見に基づく治療を安心して十分に受けられるように、対象医療・助成期間を見直されたい。具体的には、次のとおりである。
 (1) 血清ALT正常C型肝炎例への投与を助成対象とされたい。
 (2) 肝硬変患者に対する慢性肝炎患者同様の治療を助成対象とされたい。
 (3) 根治目的での1年以上の投与について全期間を助成の対象とされたい。
 (4) 副作用によって、中断又は中止に追い込まれる患者が少なくないことに鑑み、助成期間の制限を撤廃されたい。
 (5) 進展防止(発癌抑制)目的の長期少量投与について全期間を助成の対象とされたい。

 2 インターフェロン治療以外の医療に関する要求
 ウイルス肝炎及びこれに関連する疾患(肝硬変・肝癌とこれらの合併症を含む)に対する医療(肝庇護療法・瀉血療法を含む)について、インターフェロン治療以外の医療(検査費用を含む)についても、全国的な医療費助成制度を創設されたい。

 3 助成額に関する要求
 インターフェロン治療及びインターフェロン治療以外の医療費助成につき、月額の自己負担限度額を、原則1万円(低所得者は0円、上位所得者は2万円)とされたい。

 4 助成制度における不服申立に関する要求
 医療費助成制度につき、医療費不支給決定にかかる不服に関し、迅速・公正な再審査を行政機関が行う制度を創設されたい。

 第4 所得保障・生活保障に関する要求
 1 非代償性肝硬変及び肝癌患者を2級以上の障害者手帳の対象とされたい。
 2 障害年金受給にかかる認定基準を見直し、肝疾患への適用を拡大されたい。
 3 関連省庁と連携して、肝炎患者に対する治療休暇制度の整備・促進を図られたい。
加えて、休暇期間中の給与保障に関する制度の整備を図られたい。

 第5 研究推進の要求
 今後も、肝疾患の新たな治療方法の研究開発などを推進されたい。

 第6 検査の要求
 1 全国各地の患者が自己の肝炎感染に気づき,その早期治療につなげるため,全国すべての医療機関において無料にて肝炎ウイルス検査を実現すべきところ、まずは以下の点を実施されたい。
 (1) 「緊急肝炎ウイルス検査事業」の一環として決定された都道府県・政令市・特別区おける特定感染症検査等事業の保健所及び委託医療機関による肝炎ウイルス検査の無料化を「即時完全」に実施されたい。
 (2) 委託医療機関における肝炎ウイルス検査の無料化は,平成21年3月までの時限措置とされているが,同事業の実施状況や広報が不十分であるという現状を踏まえて,同期限を撤廃されたい。
 (3) 多くの国民が検査を受けられるように,また,地域格差をなくすためにも,都道府県・政令市・特別区の各地域の実情をふまえて上で,委託医療機関の拡大をはかられたい。
 (4) 委託医療機関の拡大のために,委託医療機関が無料検査を行った際には,通常の検査・診断と同等の費用が国及び各自治体から支払われるよう予算措置を執られたい。

 2 検査受診は気づきにくい肝炎感染に気づくための第一歩であり,早期治療につながるものであるから,多くの国民が検査を受けられるよう,検査受診の奨励,広報活動の充実を図られたい。

 3 多くの国民がより容易かつ確実に肝炎ウイルス検査を受けられるよう、国の責任において具体的な施策を講じられたい。
たとえば、現在行われている各種健康診査における血液検査で肝炎ウイルス検査を必須の検査項目とするなどが考えられる。
なお、施策を講じるに際しては、感染が判明することにより患者への不利益が生じないよう、十分な配慮をされたい。

 第7 診療体制に関する要求
 肝疾患資料体制の確立のために、以下の点につき、地方公共団体と協働して実現されたい。実現にあたっては、最善かつ適切な医療を国民に提供する体制確保の責務が国及び地方公共団体にあること、全国的な肝疾患診療の向上及び均てん化には国の積極的な関与が不可欠であることに十分に留意し、必要であれば適宜予算措置をとられたい。

 1 肝炎に関する中核医療機関(仮称)について
 (1) 第2項記載の肝炎対策推進協議会において、肝炎に関する中核医療機関(仮称、以下、「中核医療機関」という)が担うべき役割、そのために必要な体制のあり方につき、協議・検討されたい。
 (2) 中核医療機関の役割を「全国のウイルス肝炎診療に関する情報を集約・検討・分析し、その結果に基づく診療を実践し、肝疾患診療の向上、均てん化のために、各地の専門医療機関に適宜情報提供すること」と位置づけられたい。
 (3) (2)の役割を担うため、中核医療機関には必要な数の社団法人日本肝臓学会認定肝臓専門医(以下、「肝臓専門医」という)を配置し、必要な診療体制を整えられたい。
 (4) 平成20年度中に中核医療機関の活動を開始されたい。

 2 肝疾患診療連携拠点病院について
 (1) 早急に、各都道府県に1ヵ所以上、肝疾患診療連携拠点病院(以下、「拠点病院」という)が指定されるよう努められたい。各都道府県の肝炎対策協議会による選定が進まないのであれば、その事情を調査し、対策を講じられたい。指定にあたっては、当該都道府県の人口や交通事情を配慮し、「原則1ヵ所」とはせずに複数指定を考慮されたい。
 (2) 拠点病院を各都道府県における肝疾患診療の中心と位置づけ、診療に困難を伴う患者については専門医療機関からの紹介を受ける等して、ウイルス肝炎患者に最善・最適の治療が提供される体制を整えられたい。そのためには、拠点病院ごとに4名以上の肝臓専門医を配置するとともに、ウイルス肝炎のすべての合併症に対応できるよう各診療科を整備されたい。
 (3) 拠点病院は、専門医療機関との協議の場(肝疾患診療連携拠点病院等連絡協議会)を設定することになっているところ、当該協議にウイルス肝炎患者が参加できるよう配慮されたい。
 (4) 拠点病院は肝疾患相談支援センターを設け、患者、キャリア、家族からの相談等に対応するとされているところ、早急に相談支援体制を確立されたい。相談者の多様なニーズに応えるため、同センターの相談員には、肝臓専門医、看護師、カウンセラー、ソーシャルワーカー等の専門家を配置されたい。

 3 専門医療機関について
 (1) 早急に、2次医療圏に1ヵ所以上、専門医療機関を指定されるよう努められたい。各都道府県の肝炎対策協議会による選定が進まないのであれば、その事情を調査し、対策を講じられたい。
 (2) 専門医療機関においては「専門的な知識を持つ医師による診断と治療方針の決定」「インターフェロンなどの抗ウイルス療法の適切な実施」「肝がんの高危険群の同定と早期診断」を行うことが予定されているが、それにとどまらず、肝硬変・肝がん(それらの合併症を含む)に対する治療も適切に対応しうるような体制をすべての専門医療機関において整えられたい。そのためには、専門医療機関ごとに2名以上の肝臓専門医を配置されたい。
 (3) 専門医療機関の診療の均てん化のため、各専門医療機関における治療実績を年に一度公開されたい。

 4 かかりつけ医について
 (1) かかりつけ医の診療能力の維持・向上のため、かかりつけ医に対し、ウイルス肝炎の診療にかかる研修会(拠点病院主催のもの)の受講(年2回以上)を義務付け、義務を履行したかかりつけ医には受講証明証を発行し、それを院内に掲示するよう指導されたい。
 (2) 第2項の肝炎対策推進協議会において、かかりつけ医向け診療ガイドラインを策定した上で、全国のかかりつけ医に対し、同ガイドラインの周知徹底を図られたい。同ガイドラインにおいては、専門医療機関に患者を紹介すべき基準を明示されたい。
 (3) かかりつけ医が専門医療機関の肝臓専門医と随時情報を交換(特に画像等電子データのやりとり)できる体制を整えられたい。

 5 都道府県肝炎対策協議会について
 (1) 都道府県肝炎対策協議会の委員にウイルス肝炎患者を加えられたい。
 (2) 都道府県肝炎対策協議会の設置状況及び審議状況を把握し、各協議会内の議論状況を公開されたい。

 6 全国肝炎対策懇談会について
 早急に全国肝炎対策懇談会を組織・開催し、都道府県肝炎対策協議会との間の情報交換を開始されたい。その委員には、ウイルス肝炎患者団体及び当原告団から各2名を加えられたい。
なお、全国肝炎対策懇談会は、第2項の肝炎対策推進協議会と連携をとり、全国肝炎対策懇談会での議論状況がウイルス肝炎の総合対策に反映するよう、配慮されたい。

 第8 差別・偏見に関する要求
 1 広報・教育活動を通じて、ウイルス肝炎患者に対する差別偏見の解消を徹底されたい。
 2 拠点病院の相談支援業務の一環として、患者からの差別偏見に関する相談を受付け、行政機関が相手方に対して勧告・是正等の改善措置を行う仕組みを検討されたい。



 検証及び再発防止に関する要求書

 平成20年度継続協議開催にあたって、薬害肝炎全国原告団・同弁護団は、薬害肝炎事件の検証及び再発防止に関し、以下の事項を要求する。

 第1 薬害肝炎事件の検証及び再発防止のための医薬品行政のあり方検討委員会
(以下、「同委員会」という)の円滑な運営に関する協力)
 同委員会は、本件薬害肝炎事件についての真摯な反省と検証及び再発防止の誓いのもとに、本年3月17日の大臣協議において、厚生労働大臣がその責任において設置することを約束された委員会である。本年5月23日に第1回会議が開催され、活発な議論が始まっているが、薬害肝炎事件の検証・再発防止策の検討のために同委員会が必要とする場合は、個人のプライバシーの保護に配慮しつつ、厚生労働省は関係資料をすべて公開し、円滑な運営に協力するよう求める。

  第2 同委員会の報告書・提言の尊重等
 本年3月17日の大臣協議で約束されたとおり、同委員会から提出される報告書・提言は、厚生労働大臣がこれを受領し、その内容を施策に反映されるよう重ねて要請する。
 また、同委員会において、本件検証及び再発防止策の検討のために、平成21年度においても引き続き委員会活動を行う必要があると判断した場合は、その実現のための予算の確保に努められたい。 


 個別被害救済に関する要求書

 平成20年度継続協議開催にあたって、薬害肝炎全国原告団・同弁護団は、薬害肝炎患者個別救済問題に関し、以下の事項を要求する。

 第1.投与事実・救済制度に関する未告知者の解消について
 フィブリノゲン製剤に関する納入医療機関の追跡調査の結果によれば、製剤投与が明かとなっている元患者の半数以上が告知を受けられないままとなっている(平成20年6月13日現在で59%、5,931人)。つまり、現時点においても、国が投与の事実を把握しながら、本人は投与の事実と感染の事実を知らず、適切な治療を受けておらず、「特定フィブリノゲン製剤及び特定血液凝固第Ⅸ因子製剤によるC型肝炎感染被害者を救済するための給付金の支給に関する特別措置法」(以下、救済法という。)の救済を受けられないまま放置されている被害者が数多く存在しているわけである。
 また特定第Ⅸ因子製剤についても、救済制度の告知について、どの程度なされているか不明である(厚生労働省は、平成13年度の厚生科学研究によって、207人の抗体検査陽性者に関する情報を把握している)。
以上から、全ての感染被害者が感染の事実および救済制度について個別・具体的な告知を受けられるように、厚生労働省が、医療機関に通り一遍の呼びかけをするだけなく、適切かつ実効的な措置を早期に講じ、もって投与事実・救済制度に関する未告知者が解消されることを求める(なお、現時点における告知については多くの困難な事情が存在することは否めない。しかし、それは厚生労働省が本件薬害を集団感染の発覚から数えても20年以上放置してきた結果なのであり、万難を排して告知を進めるべきである)。

 第2.被害実態情報の開示・提供について
 厚生労働省は、被害実態調査の結果を公表しているが、その内容は概括的・抽象的な内容にとどまり、被害救済に結びつく重要な被害実態に関する情報が開示されないままとなっている。これら情報を適切に開示することによって、被害者その他国民の側においても、被害回復のための適切な措置を講ずることができるのである。現状の情報開示状況では不十分と言わざるを得ない。特に製剤投与が確認できた病院の情報等については、非常に重要な情報でありながら開示が遅れている。
 以上から、より具体的な被害実態に関する情報について、開示・提供されるよう求める。

 第3.すべての血漿分画製剤の調査・被害救済について
 すべての血漿分画製剤について、本件薬害同様の被害を発生させていないことを確認するための実効的な調査を実施し、また被害が確認された場合はその被害救済をすること
 厚生労働省は、特定製剤以外の血漿分画製剤(以下、他製剤という。)とによる肝炎感染被害について、「企業、医薬食品局が保有していた血漿分画製剤とウイルス性肝炎症例等に関する調査」をおこない、今年4月30日、本件各特定製剤の他にも、血漿分画製剤投与例においてウイルス性肝炎感染が疑われる症例が144例あったとしたものの、基本的には、他製剤と肝炎との関連を否定している。
 しかし、本件フィブリノゲン製剤についても、薬害問題が発覚するまで、副作用報告が3例にとどまっていたことから明らかなように、副作用報告の調査・検討だけでは不十分である。たとえば、カッター・ラボラトリーズ社(現、バイエル社)が製造したコーナインは、特定製剤であるコーナイン(旧ミドリ十字社)も同社が製造していることから、同製剤についても本件薬害とまったく同様の肝炎感染が生じているものと疑われるところである。
 したがって、厚生労働省は、他製剤について、本件薬害と同様の被害が発生していないことの確認を全力を挙げて実施すべきである。
 また、上記被害が確認されたときには、その救済を実施すべきである。この点は、厚生労働大臣は、前記報告が4月30日になされた際の会見において、当該製剤と肝炎感染の因果関係が証明された場合には基本的には救済が必要との認識を示されており、是非とも全力を挙げて対処していただきたい。
 以上から、厚生労働省に対し、以下の諸策を実施するよう求める。
(1)全血漿分画製剤について、肝炎感染リスクを徹底的に調査し、肝炎感染リスクが認められる場合には感染被害者にその旨の告知を行い、その他適切な措置を講じること。
(2)特定製剤以外の製剤から肝炎感染が生じたことが認められた場合には、当該血漿分画製剤による肝炎感染被害者についても救済法の適用が受けられるように、当該血漿分画製剤を特定製剤とするよう救済法を改正すること


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2008.06.23

企業と直接交渉へ

Kigyou1_2 20年6月22日、大阪において薬害肝炎全国原告団弁護団会議を開催しました。この日は、田辺三菱との基本合意について、各地原告団総会の議論結果をもちよって議論し最終案を確定しました。
 そして、薬害肝炎原告団が23日企業側と直接交渉し、九州原告出田妙子さんら原告団メンバーが、原告団最終案を提示する方針を決定しました。
 最終案は「責任と謝罪、再発防止」の項目で、責任に基づく謝罪をすること、本件事件を反省し、命の問題であることを再認識すること、その上で再発防止に取り組むことなどを求めるものです。そして再発防止の前提として、青森の集団感染の事実、418リストの問題なども指摘しています。

 23日14時30分、中之島公園から抗議パレードが開始。小雨の降りしきる中、原告・家族・支援者約100名の「製薬企業は責任を認めて謝罪しろ」との訴えが響きます。そして15時から出田さん、山口さんら全国の原告7名と山西弁護士、波多江弁護士を含む総勢9名の交渉団が、田辺三菱製薬に入りました。

 田辺側で対応した執行役員法務部長と弁護士4名に対して、出田さんは次のように訴えました。
 「29歳の出産時に投与された。日々進行におびえてくらしている。感染により人生が捻じ曲げられた、将来も捻じ曲げられた。死に至る病気にさせられた苦しみを理解してほしい。今回はじめて被害を語る。是非私たちの苦しみを自分のこととして聞いてほしい。
Kigyou2_3 私は418リストに載っていた。投与もひどいが、リストにのっていたことを20年も知らせてもらえなかった。命に係ることなのに、情報を知りながら20年も隠蔽していたことは許されないことだと思う。約3900人のリストも418が開示された時あったのに、その際には開示しなかった。なぜか。その理由を聞きたい。企業の試算でも1万人が感染している。多くの人が原因も分からず死んでいっている。肝硬変肝癌になったら治療法がない。
 企業はすべての裁判で負けたのに一度も被害者の声を聞いてない。国の影に隠れている。
 企業がこれまでに原告に提示した基本合意案をみると全然反省を感じられない。発生・拡大・放置(隠蔽)これら3つの責任全部認めてほしい。私たちの案をそのまま認めてほしい。企業がすべきは全患者への謝罪である。全患者に謝ってほしい。薬害を起こした責任を認め心か謝罪してほしい。」

 田辺三菱製薬は、「早期に解決したいというのが基本姿勢。原告最終案を今後検討しなるべく早い時期に回答したい。今週は難しいので来週になると思う。いずれにしても早く回答したい。」と回答しました。

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2008.06.19

薬害肝炎、第3回検証会議の開催通知

 6月5日の第2回検証会議の配布資料が、厚労省ホームページにアップされています。
 ヒアリングを受けた3名の原告さんの意見陳述などがダウンロードできます。
 なお、「フィブリノゲン製剤訴訟」と書かれた資料については、福田衣里子さんの検証会議における抗議と会議後の薬害肝炎全国弁護団からの申し入れを受けて、「薬害肝炎訴訟」という記載に改められました。

 また、第1回検証会議の議事録もアップされました。きちんと発言者の名前が分かる形の議事録です。

 次回、第3回会議の予定は次の通り。「医薬品行政のあり方について 中間とりまとめ(案)」について議論される予定です。薬害肝炎全国原告団・弁護団以外の方は、6月24日(火曜日)12時までにfaxでの申込が必要となります。 
 日時:6月30日(月)16時~18時
 場所:厚労省9階会議室
   

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2008.06.18

田辺三菱への要請行動

 薬害肝炎訴訟は、国との間で基本合意を締結し、順次和解が成立しています。一方、田辺三菱製薬との間では基本合意に至らず、今も、真摯な謝罪・反省は示されていません。
 22日、大阪で開催される薬害肝炎全国原告団会議をうけて、23日に企業への抗議行動を予定しています。


 薬害肝炎「企業モラルを正せ!抗議行動」参加のお願い
                     薬害肝炎全国原告団 代表 山口 美智子

 5年の歳月をかけ、支援の皆さまと共に闘ってきた訴訟も、世論の後押しを得て、今年1月「薬害肝炎救済法」が制定しました。訴訟解決に向けた一定の道筋がつき、国との和解も勝ち取ることができました。これも、支援の皆さまが私たち原告団に寄り添い、支え続けていただいた結果であると感謝申し上げます。
 この5ヶ月、「ウィルス性肝炎患者が安心して治療に専念できる恒久対策」実現に向けて、更に支援の皆さまと活動を続けていますが、世間では、肝炎問題は解決されたかのように受け取られています。また、被告製薬企業との基本合意も締結できていません。まだ、薬害肝炎問題すら終わっていないのです。
 昨年から食品の偽装が相次ぎ、私たち国民の食に対する信頼と健康を脅かした企業は、廃業に追い込まれています。医薬品は食品以上に真実が求められ、偽装は絶対許されません。ところが、被告企業は、「患者の命を守る」という製薬企業の役割を放棄してきたとしか思えません。これまでも、常に国の責任の背後に隠れ、薬害被害者を無視し続けてきました。
 国との和解が成立した今だからこそ、製薬企業には「患者の命を守る」という原点に立ち返らせ、「一人の命も奪わない」という決意を固めさせる時が、今なのです。
 私たち原告団は、企業倫理と医療消費者視点が欠落している製薬企業に対し、心からの反省と謝罪を求めたいと思います。
 これまで原告の思いを共有し共に闘っていただいた皆さま、私たち原告団の抗議行動へのご支援をよろしくお願いいたします。

 12時  集合 地下鉄御堂筋線 淀屋橋駅1番出口を出た所
 12~13時  ビラ配り等の街宣行動 
 14時  中ノ島女神像前集合(大阪地裁前) *昨年11月の企業攻めの時と同じ場所です。
 14時半  抗議パレード出発 田辺三菱製薬株式会社まで
 15時  直接交渉(直接交渉拒否の場合は抗議アピール)
 17時  記者会見  報告集会

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2008.06.05

第2回検証会議、原告ヒアリング

 なぜ1万人を越える戦後最大とも言われる被害者を出す薬害肝炎問題が発生したのか。その原因を究明し、再発防止を検討する検証会議が開催されています。これは、薬害肝炎全国原告団弁護団の求めに応じて、国が基本合意書の中で、「国(厚生労働省)は、本件事件の検証を第三者期間において行うとともに、命の尊さを再認識し、薬害ないし医薬品による健康被害の再発防止に最善、最大の努力を行うことを改めて確約する」と約したものです。

 本日6月5日、その第2回検証会議が開催され、原告のヒアリングが行われました。その中で20代のクリスマシン被害者である九州原告29番さんも次のような意見を述べました。


 今日は、私の話を聞くための時間をとってくださって、ありがとうございます。
 あとで分かったことですが、私は生まれたその日にクリスマシンを投与されました。

 C型肝炎に感染していることを、私より先に知ったのは両親です。小学校4年生の時です。病院から呼びかけがありました。これに応じて検査を受けたら、肝炎に感染していることがわかったそうです。
 ただ、両親は、まだ小学生だった私に、肝炎だとは告知できませんでした。お医者さんと相談して、もう少し成長するまで黙っておくことにしました。私は何も知らされないまま小学校に通いました。

 中学校を卒業後は、ファーストフード店で仕事をはじめました。
仕事は経験や技術にあわせて仕事内容や時給が変わるシステムになっていました。早く一人前になってお客様担当になりたいと思いました。
 しかし、体がだるくて体調がよくないことがしばしばでした。人目に分かるほどでした。職場の人たちから「きつそうやね」、「病院に行きなさい」などとよく言われました。
 私にはどうして何度も体調が悪くなるのかわかりませんでした。結局いつも「人より少し体が弱いのかな」とか、「風邪で微熱が出やすいんだろう」と考えて、家で寝ていることしかできませんでした。

 18歳になった年に、母が「お前は実は病気なんだよ」と言いました。はじめて自分がC型肝炎という病気であることを知りました。
 母は「無理をしてはいけない」とか、「お酒を飲んではいけない」と、一生懸命話をしてくれました。当時の私には、「私は肝臓が悪いらしい」というくらいしか理解ができませんでした。
 後から、家にあった、「家庭の医学」という本を読みました。C型肝炎が肝硬変・肝臓ガンといった重い病気に進む病気だということを知りました。その日から、私はテレビや新聞で、「C型肝炎」という言葉を見かけた時には、注意をして見るようになりました。ただどの特集を見ても、「苦しい治療をしても、治ったり治らなかったりする」といったことしか言ってくれませんでした。
 その後は、アルバイトもせず、家で母の手伝いをしていることがほとんどでした。家にいると、「私は何をしているんだろう」といった気持ちの焦りもでてきます。けれど私には、他にどうすることもできませんでした。

 一昨年インターフェロン治療を始めました。
 はじめは病院に入院しました。39度ちかくの熱が出ました。寒気もして体も痛くて「何でこんなことしないといけないんだろう」、と泣きたくなりました。
 その時の私はまだ20歳になったばかりでした。20歳って、ほんとはもっと、やりたいことがいっぱいあって、元気な時なんじゃないかなと思いました。でも、病気を治したい一心でインターフェロン治療を続けました。
 退院後も、週に1回の注射を打ち続けました。
しばらくすると、毎日頭痛がして体がだるくて、夕方からはあまり動けなくなりました。白血球も減って、薬を減らしてもなかなか回復しませんでした。医師からは「これ以上、白血球が減ったら、インターフェロンを中止しないといけない」と言われた時期もありました。
 インターフェロンを続けるには毎月4〜5万円のお金がかかりました。両親に申し訳なくて仕方がありませんでした。
 1年たった頃、お医者さんから、「ウイルスが減るのに時間がかかったから、このままだと、またウイルスが出てくる心配がある。だから、もう半年インターフェロンをしないといけない。」と言われました。インターフェロンが終わることだけを目標にして辛い治療に耐えてきたので、ショックで、治療をする気力もなくなりそうでした。両親も、不安や、半年分も余分にかかる治療費のことで大変だっただろうと思います。
 1年半たってようやくインターフェロンが終わりました。一応ウイルスは消えたようです。ただ、本当に消えたかのかどうかがわからないので、その後も病院に通って血液検査を続けています。

 10代の後半から今まで、いつも不安な気持ちですごしてきました。仕事ができるのか、好きな人に肝炎だと告白できるのか、結婚できるのか、子どもを持てるのか、不安なことばかりでした。本当なら、もっと将来の夢とか、明るい未来とか、そういうものがあっていいんじゃないかな、と思うこともありました。でもC型肝炎が治らない限り、未来を考えることさえできませんでした。
 幸い両親のおかげでインターフェロン治療を受けることができました。そして、今はウイルスが検出限界値をきりました。ただ少しでも無理をすると、またウイルスが出てくるのではないかという不安は消えません。きっとこの先もずっと、こういう気持ちを抱えて生きていくのだろうと思います。
 今日、みなさんに聞いていただきたいのは、クリスマシンのような薬がなければ、私達はこんな思いをしなくてもよかったということです。私が投与を受けたのは、加熱製剤が承認された後の時期に当たります。ミドリ十字は、ウイルス対策の不十分な非加熱製剤をちゃんと回収しなかったそうです。たくさんの人達が、それぞれ一人一人お苦しみや、悲しみを抱えているのだと思います。私も、私の家族も、本当に苦しんできました。
 どうしてこんなことになったのか、きちんと調査をしてほしいです。そして、これから肝炎の不安を抱えて生きていく私達に、調査の結果を全て教えてほしいと思っています。
 どうぞよろしく御願いいたします。

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2008.05.30

鹿児島、沖縄病院を追加、フィブリン糊使用

 厚生労働省が5月30日、「フィブリン糊」を使用していた医療機関を追加して発表しました。
 フィブリン糊は、血液凝固因子製剤フィブリノゲンを糊状にして使用するものです。脳外科手術、心臓手術ほか様々な手術で使用されていました。ただ、患者本人には知るよしもありませんから、何よりも医療機関による医療記録の調査、そして告知が求められています。

 九州沖縄で判明したのは次の2医療機関です。
 鹿児島生協病院(鹿児島市)
 沖縄県立中部病院(沖縄県うるま市)

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2008.05.29

薬害肝炎、5月の全国一斉提訴

 本日5月27日、福岡地方裁判所に、九州沖縄山口地区の被害者22名が追加提訴しました。全国的には158名が提訴し、薬害肝炎全国原告団の数は、775名となりました。なお、今回、5地裁(福岡、東京、大阪、名古屋、仙台)以外に松江地裁にも提訴しました。これは松江に大阪弁護団支部(地元弁護士による弁護団)ができたことをふまえ、地元提訴したものです。
 なお、現在和解成立原告数は、東京51名、大阪71名、福岡64名、仙台7名、名古屋18名、全国で211名の和解が成立しています。

 本日の九州提訴の概要は次の通りです。
 原告数:22名
 男女比:男8名:女14名
県:福岡県8名:熊本県3名:佐賀県3名:大分県1名:長崎県3名
   宮崎県2名:沖縄県1名:山口県1名
 製剤名:フィブリノゲン15名:PPSB3名:クリスマシン4名
 症状:慢性肝炎12名:無症候6名:肝硬変3名:死亡1名


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2008.05.14

薬害肝炎救済法後提訴の初和解

 平成20年5月14日、福岡地裁において、薬害肝炎救済法成立後の原告5名(平成20年1月31日提訴)が、国との間で和解しました(企業との裁判は継続)。
 薬害肝炎全国原告団弁護団として、新法成立後提訴について、全国で初和解ケースとなります。

 和解成立後、福岡県弁護士会館3階ホールにおいて、実名公表原告の小林邦丘さん、弁護団代表浦田秀徳弁護士らが記者会見を行いました。
 小林さんは、「先日、法律ができる前に提訴した九州原告59名は全員和解成立していました。本日は、法律ができた後に提訴した方々の初めての和解が成立したということで、非常に嬉しく思います。まだまだ被害者は埋もれています。掘り起こしが少しでも進むことを期待したいと思います」と述べました。


 和解原告
  ・ 原告番号60番 50代女性 慢性肝炎
     佐賀県  産科出血にフィブリノゲン投与(1982年)
  ・ 原告番号61番 40代女性 慢性肝炎
     佐賀県  産科出血にフィブリノゲン投与(1988年)
  ・ 原告番号62番 50代女性 慢性肝炎
     宮崎県  子宮手術にフィブリノゲン投与(1989年)
  ・ 原告番号63番 50代女性 慢性肝炎
     沖縄県  産科出血にフィブリノゲン投与(1986年)
  ・ 原告番号64番 40代女性 慢性肝炎
     福岡県  産科出血にフィブリノゲン投与(1989年)

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2008.05.09

フィブリン糊使用で新たに4病院判明

 フィブリン糊を使用した医療機関については、厚生労働省が先日4月25日に34医療機関を追加発表したばかりですが、5月9日、さらに4医療機関での使用が確認されました。
 その中には九州の2医療機関も含まれています。これらの医療機関における手術経験があるC型肝炎の患者さんは、医療機関へ問い合わせをされることをお勧めします。


 ・福岡 社会保険田川病院    ・沖縄 県立宮古病院
 ・愛知 碧南市民病院   ・大阪府 国立病院機構刀根山病院


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2008.04.26

フィブリン糊、新たに34医療機関で使用

 厚生労働省が2008年4月25日、フィブリン糊を使用していた医療機関34を追加して発表しました。
 福岡の総合せき損センターや大分の別府医療センターからは既に原告が出ています。
 下記の医療機関で心臓手術、骨折、やけどなどの手術・治療を受けた方は病院にお問い合わせください。


・福岡  西福岡病院/労働者健康福祉機構総合せき損センター
・大分  国立病院機構別府医療センター/国家公務員共済組合連新別府病院
・沖縄  沖縄医療生協沖縄協同病院
・青森  ときわ会ときわ会病院/国保百石病院(現・国保おいらせ病院)
・秋田  秋田赤十字病院
・群馬  前橋赤十字病院/慶仁会城山病院
・千葉  県千葉リハビリテーションセンター/東京歯科大千葉病院/船橋市立医療センター/明星会東条病院
・東京  慈敬会府中医王病院
・神奈川  明芳会横浜新都市脳神経外科病院
・新潟  齋藤記念病院
・長野  県身体障害者リハビリテーションセンター(現・県立総合リハビリテーションセンター)
・岐阜  下呂市立金山病院
・静岡  聖隷福祉事業団総合病院聖隷浜松病院
・愛知  聖霊会聖霊病院/三菱名古屋病院/名古屋市立守山市民病院/小牧市民病院
・京都府  京都大医学部付属病院/京都市身体障害者リハビリテーションセンター付属病院/三菱京都病院
・大阪府  日本生命済生会付属日生病院/NTT西日本大阪病院
・兵庫  沖縄徳洲会神戸徳洲会病院
・島根  玉造厚生年金病院
・広島  公立みつぎ総合病院/祥和会脳神経センター大田記念病院
・徳島  県立三好病院

 なおフィブリン糊の利用方法としては下記のものが報告されています。


・外科
 肝臓癌等の肝切除面の止血、大動脈瘤、胃癌・胃潰瘍等の手術時、肺癌・肺嚢胞の肺切除面の止血と空気漏れ防止、気胸に対する胸膜接着、腸管吻合、胆石除去(結石をフィブリン塊に包埋して取り除く方法)
・心臓血管外科
 腹部又は胸部大動脈瘤の手術時、心筋梗塞・狭心症に対するバイパス手術時、弁膜症・弁置換術、先天性心疾患の手術時、人工血管のプレクロッティング
・脳神経外科
 脳出血等の脳血管障害の手術時、脳腫瘍の手術時、硬膜接着、髄液漏れの防止
・整形外科   骨折等、骨接合、骨移植
・産婦人科、産科、婦人科   子宮癌・子宮筋腫等の手術時
・泌尿器科  腎結石等の尿路結石除去(結石をフィブリン塊に包埋して取り除く方法)
・内科  気胸に対する胸膜接着
・腹部外科  心臓バイパス術、弁置換術
・救急部  食道静脈瘤、気胸に対する胸膜接着
・呼吸器(内)科  気胸に対する胸膜接着、肺癌・肺嚢胞の肺切除面の止血と空気漏れ防止
・呼吸器外科  気胸に対する胸膜接着、気管瘻
・消化器科、胃腸科  肝生検、胃癌・胃潰瘍等の手術時
・口腔外科  口腔腫瘍の手術時、口腔形成術
・消化器外科  肝臓癌等の肝切除面の止血

 その他にも小児外科、麻酔科、耳鼻咽喉科、循環器(内)科、皮膚科、形成外科、眼科、歯科、小児科での使用例が報告されています。

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2008.04.24

薬害肝炎、183名が全国一斉提訴

080228nyutei1 薬害肝炎全国原告団弁護団は4月24日(木)午後、全国一斉提訴を行いました。九州訴訟も過去最大の42名の被害者が、福岡地方裁判所に提訴。これで薬害肝炎九州原告団も150名になりました(うち薬害肝炎救済法が成立する前に提訴していた59名は既に和解成立済みです)。全国的にも過去最大の183名の提訴になり(大阪地裁48名、東京地裁60名、名古屋地裁19名、仙台地裁14名)、その結果、薬害肝炎全国原告団は617名になりました。

 他の特徴としては、鹿児島から初の提訴者が出たことです。今回の提訴は九州沖縄山口9県すべてから被害者が出たことになります(福岡県15名、熊本県5名、佐賀県3名、大分県4名、長崎県6名、宮崎県3名、鹿児島1名、沖縄県1名、山口県4名)。

 このように薬害肝炎被害者が次々と被害回復を求めて提訴する一方で、問題も山積みです。
 厚生労働省のホームページ「フィブリノゲン製剤納入先医療機関の追加調査について」によって、投与が判明している患者のうち、5969名(60%)に対する告知がされていない事実が判明しました。少なくとも、連絡先不明者についてはさらなる調査が必要というべきでしょう。実際、医療機関によっては、連絡先不明者について住民票調査などにより告知の努力を行っているところもあります。
 薬害肝炎訴訟は医療機関の法的責任を追及したものではありません。しかし司法が動き、行政が動き、そして国会が動き、患者会が動いているにもかかわらず、血液製剤を投与した当事者である医療機関が、その保存するカルテで投与が確認できる患者に告知しないのでは、到底社会的責任を果たしているとはいえないでしょう。

 薬害肝炎九州弁護団は、福岡、長崎、鹿児島でそれぞれ記者会見を実施しました。長崎の会見には原告の福田衣里子さんも参加し、地元紙に写真付きで大きく報道されました。
   長崎会見
   鹿児島会見

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2008.04.12

B型肝炎訴訟、福岡地裁に提訴へ

 B型肝炎訴訟全国弁護団が平成20年4月12日、東京で全国会議を開きました。新たに福岡地裁、札幌地裁に5月30日提訴する方針が決まりました。今後、全国全国計11地裁で順次提訴する方針のようです。
 B型肝炎訴訟は平成18年6月に最高裁が予防接種と感染との因果関係を認定して国の責任を認めるまで17年間かかりました。
 薬害C型肝炎訴訟で歴代の厚生労働大臣は、面談を求める原告団に対して「裁判で係争中であるから会えない」と面談を拒否してきました。ところが、最高裁が明確に責任を認めたB型肝炎訴訟では、「裁判が終了して損害賠償責任を果たした以上、会う必要はない」と面談を拒否し、B型肝炎患者の治療体制整備について、原告団と協議することを拒否してます。

 また、薬害C型肝炎訴訟において厚生労働省は、大阪高裁が和解協議において線引きの和解案を提示したことを受けて(なお、この線引きの和解案自体、厚生労働省と法務省が大阪高裁に対して、「国はこの線引きの和解案でしか応じられない」と強く求めたものです)、「行政は司法を越えることはできない。司法判断は尊重するほかない」と強弁しました。
 そうであれば、B型肝炎訴訟は最高裁が明確に責任を認めている以上、もはや厚生労働省は争う余地はないはずです。
 厚生労働省はただちに原告救済に乗り出すとともに、B型肝炎原告団との間において、治療体制整備について協議を開始すべきです。

 B型肝炎訴訟全国弁護団のHP

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2008.04.11

全国自治体のインターフェロン治療費助成の告知状況

 先日4月1日から開始したインターフェロン治療助成の内容を報告しました(「肝炎、インターフェロン助成が開始」)。
 神奈川県肝臓病患者会協議会・あすなろ会の会報を作成している方から以下のようなメールを頂きました。
 「肝炎インターフェロン治療費助成のブログを拝見いたしました。とても分かりやすく問題点を論述されておりますので大変勉強になりました。この記事を私たちの会の500人の会員へ送る会報にぜひ載せて本件の理解を深めていただこうと思い、この記事の転載を許可いただきたくメールいたしました。宜しくお願いいたします。」

 弁護団で実施している110番でも「治療費助成」に関する相談が少なからず寄せられています。なかなか正確な情報が全国の患者さんに流れていないようです。
 そこで47都道府県がインターフェロン治療費助成についてHPでどのような告知をしているか調査してみました(4月10日現在)。書式をダウンロードできるようにしたり、Q&A形式にしたり、国の助成より進んだ助成を維持したりと意気込みの感じられる県も数多くあります。
 一方、何も告知していない県も少なからずありました。自治体が半額を負担するため、余り人数が出てもらっては困ると考えているのでしょうか。県民への告知について意を尽くして頂きたいと思います。


 インターフェロン治療費助成についてHPで告知し、かつ、書式ダウンロードも可能な県
北海道 従来の制度でウイルス性肝炎についても医療費助成事業を行い、肝硬変や肝がんの治療でも助成が行われている。
秋田県 申請書・診断書ダウンロード可、受付保健所明記。
宮城県 申請書・診断書など多数の文書のダウンロード可。
千葉県 書類のダウンロードにくわえ、丁寧で分かりやすい説明あり。
埼玉県 説明がQ&Aでまとめられており分かりやすく、見やすい。
東京都 昨年10月から国に先行して治療費助成を実施。なお、非課税世帯は今回の助成制度では負担1万円だが、東京都は負担額0円を維持しており評価できる。国はこの東京都の姿勢を見習うべき。
神奈川県 申請書・診断書のほか課税状況調査票の記入例などあり。
山梨県 もう少し丁寧な説明も欲しいところ。
群馬県   ・静岡県   ・石川県   ・福井県
和歌山県 トップページの重点トピックス欄にも記載あり。
奈良県 トップページのトピックス欄にも記載あり。
大阪府 助成対象となる副作用の範囲など、細かい点までQ&Aがあり丁寧。
愛媛県   ・島根県   ・広島県
岡山県 トップページの注目情報に記載あり。
福岡県 申請書・診断書にくわえ世帯調書等もダウンロード可。
佐賀県 月額管理表、治療計画書等もダウンロード可。
長崎県 コンパクトに整理されているほか、医療機関・薬局へのコメントもあり。
大分県

 インターフェロン治療費助成についてHPで告知
福島県 ただ新着情報にはあがっていないので見つけにくい。
栃木県 4月3日に肝炎無料検査実施をアップしているが助成は作成中。
茨城県 1枚ののPDFのみ。
富山県   ・愛知県   ・三重県
兵庫県 Q&Aでわかりやすく説明するも、書式ダウンロードできず。
鳥取県   ・山口県   ・熊本県

 HPで告知されてていないが、何らかの告知を行っている県
岩手県 HPには記載がないが、3月28日のメールマガジンで言及。
岐阜県 県政記者クラブ配布資料で数行触れているのみ。

 インターフェロン治療費助成についてHPで言及のない県
青森県  ・山形県  ・新潟県  ・滋賀県  ・京都府
香川県  ・徳島県  ・高知県  ・宮崎県  ・沖縄県
鹿児島県 薬害肝炎救済法の詳しい説明はあるものの、助成については言及なし。

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2008.04.07

婦人公論、まだ終わらない薬害C型肝炎訴訟

080407koron 婦人公論最新号(2008年4月22日号)に、山口美智子さんのインタビュー記事が掲載されています。訴訟当初にも取材してくれたライターの岩村明美さんの記事です。
 薬害肝炎全国原告団の闘いと解決まで、そして薬害肝炎訴訟の今が分かりやすくまとめられています。


 参議院本会議の電光掲示板に「反対0」という数字が出た瞬間は、やっとここまで来たと本当にうれしかったですね。5年間にわたって、私たち原告が求め続けてきたことが、やっと実現した、と。感無量でした・・・私たちはまだ、真の全面解決を目指して進んでいる途中。これまでずっと、先の見えない道を走ってきて、まだ走り続けているという感じです。(同誌より)

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2008.04.04

薬害C型肝炎 女たちの闘い

080404fujibook 世論が沸騰する前から地道な調査報道を続けてきたフジテレビ調査報道班(岩澤倫彦氏ほか)が、「薬害C型肝炎 女たちの闘い ~国が屈服した日~」(小学館文庫)を出版しました。

 薬害肝炎九州訴訟原告の山口美智子さん、出田妙子さん、福田衣里子さんらがどのような被害を受けたのか、どのように闘いを決意したのか、そしてどのように全面解決を勝ち取ったのかを丹念におったドキュメント。
 原告とともに闘い続け、原告たちの厚い信頼を得た筆者だからこそ描けた1冊です。
 既に発売中の「ドキュメント 検証C型肝炎」(フジテレビ調査報道班、小学館)と合わせて読むと、薬害C型肝炎問題の全貌が理解できます。


 「薬害C型肝炎」の問題は、2008年1月11日「薬害肝炎救済法」の成立により、一応の決着をみた。しかし、そこに至るまでには、被害者=原告女性たちの正に命を削る闘いがあった。「薬害C型肝炎」が血液製剤・フィブリノゲンによるものであることをスクープした、フジテレビ「C型肝炎取材班」のチーフディレクターである筆者は、薬害の実態を追及する一方、被害者の女性たちの闘いを追い続けた。
 本書は、病に冒されながらも国・製薬企業と闘いを続け、最後は、国に勝利した彼女たちの闘いと心の葛藤を記録した感動のドキュメントである(同書より)。

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2008.04.01

肝炎、インターフェロン治療費助成が開始

 薬害肝炎全国原告団弁護団が求め続けてきた肝炎インターフェロン治療の助成が本日平成20年4月1日から開始します。対象者は、B型肝炎C型肝炎の患者一般であり、薬害被害者であることを問いません。

 手続きは、まず、患者さんが最寄りの保健所に必要書類とともに申請書を提出することから始まります。申請書は保健所に備え付けられるとともに医療機関にも配布されます。「必要書類」としては、医師の診断書、住民票、課税証明書等があります。住民票、課税証明書は原本を提出する必要がありますのでご注意ください。


 必要書類 (入手先と注意事項)
 申請書 (保健所 *自分で記入)
 世帯調書 (保健所 *自分で記入)
 診断書  (保健所 *医療機関に記載してもらう)
 世帯全員の住民票 (市町村窓口 *3か月以内のもの)
 世帯全員の市町村民税課税額証明書 (市町村窓口)
 健康保険証 (*原本を持参)


 申請書を受領した保健所は、県に資料を提出します。県は認定のための審査を行い「受給者証」を交付します。
 患者さんは、この「受給者証」と「自己負担上限額管理表」(これも交付されます)を医療機関に持参の上、受診して定められた自己負担額のみを支払うことになります。
 当該治療を行うために必要な初診料、再診料、検査料、入院料等が助成の対象です(保険対象外の差額ベッド代などは対象ではありません)。
 受給者証の交付には時間がかかることが予想されます(県によっては2か月から3か月)が、申請日の月に遡って助成がありますので、治療を開始する月に申請しておくことが大事です。ただし、申請月から受給者証が手元に届くまでの治療費は患者さんの立て替え払いとなり、後日払い戻しの手続きが必要です。領収書等は必ず保管しておいてください。


 今回の助成内容は、助成内容、年収の算定方法、対象となる医療、助成期間など問題が山積みです。


 助成内容
 市民税課税年額月23万5000円以上 自己負担額5万
 市民税課税年額月6万5000円以上23万5000円未満 
                        自己負担額3万
 市民税課税年額月6万5000円未満 自己負担額1万

 従来月7~8万円(年額約80万円)だったインターフェロン治療の自己負担額を若干軽減しているとはいえ、まだまだ重たい負担です。民主党が求めていた自己負担額(0円~2万円)にはほど遠く、与党・民主党で協議するとしながら、実質的な議論は何も行われませんでした。ねじれ国会のひずみは、世情騒がしている暫定税率だけではなく肝炎治療にも大きな影響を与えています。

 しかもこの収入は世帯毎に審査します。例えば、年金生活をしている肝炎患者のお父さんが、会社員の息子夫婦と同居している場合を考えてみましょう。お父さんの収入だけですと自己負担額は1万円になりそうです。ところが会社員の息子夫婦の収入まで審査対象とされますから、結局自己負担額は3万、5万と上がりかねません。実際の家庭では、息子さんも生活に追われ、お父さんの治療費援助までなかなか手が回りません。お父さんとしても、息子夫婦の生活や孫のことを考えると治療費援助まで言い出せません。このように、申請者と同一世帯に属する者の収入まで審査する方法は、治療費援助を骨抜きにするものであり極めて問題です。九州沖縄山口の全県で実施した薬害肝炎救済法の説明会でも、「これじゃあ、助成の意味がないよ」と大きな疑問の声が既に出ています。

 なお、当初の国の案は、年収450万円以下が自己負担1万、450万から750万が自己負担3万、750万を超える場合に5万とされていました。ところが、最終的には市県民税の課税額を基準とすることになったため、分かりにくくなっています。また、税源委譲で市県民税の課税額が上がっていますから、その意味でも自己負担額は増えるのではないかと予想されます。


 対象となる医療
 C型肝炎及びB型肝炎ウイルス除去を目的とするインターフェロン治療で保険適用があるもの
 インターフェロンとリバビリンの併用療法の場合もリバビリンも助成の対象
 インターフェロンによって副作用が出た場合、副作用の治療も助成の対象
 肝がんの合併がないもの
 インターフェロン少量長期投与は対象としない


 さらに問題なのは、肝がんがある方には助成しない点とインターフェロンの少量長期投与を対象としない点です。インターフェロンの少量長期投与は、ウイルス除去を目的とせずに肝炎の進行を抑えること等を目的に行われます。この少量長期投与を対象としないことによって、助成を受けられない患者さんはかなりの数にのぼります。やはり各地の説明会で、少量長期投与を勧められている重篤な肝炎患者さんから「私は見殺しでしょうか」と悲痛な訴えが出されました。


 助成の期間   同一患者につき1年とする

 しかもこの助成は1患者につき1年だけです。例えば、7か月間インターフェロン治療を行ったものの、副作用でやめざるを得なかったとします。あらためてインターフェロン治療に挑戦しても、助成されるのは残りの5か月(12か月-既に治療している7か月)のみとされてしまいます。しかも受給者証の有効期間は申請した月の初日から1年間のみです。これでは事実上1回のみの助成ということになりそうです。

 このように今回の肝炎治療費助成は様々な問題点を抱えています。さらに使い勝手の良い助成制度にするためには、患者さんお一人お一人が不満の声を上げ、その声を国に届けていくことが必要です。薬害肝炎全国原告団弁護団も、全国の患者会の皆さんと連携しながら、国との基本合意で勝ち取った「定期協議」の場において肝炎の治療体制の問題点を追及していきます。

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2008.03.31

薬害肝炎、大阪地裁で和解成立

 2008年3月31日、薬害肝炎大阪訴訟において、2月に引き続き和解が成立しました。

1 和解の概要
  和解原告数38名
  肝がん2名、肝硬変9名、慢性肝炎23名 無症候性キャリア4名
  女性33名 男性5名
  フィブリノゲン製剤38名
  時期1966年10月~1991年3月

 本日の大阪地裁における和解成立で、薬害肝炎全国原告団の和解原告数は199名(434名中)になりました。
  大阪 68名
  福岡 56名
  東京 50名
  名古屋18名
  仙台  7名

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2008.03.27