2009.03.15

ハンセン病問題基本法シンポジウム・高松

 現在、ハンセン病療養所・大島青松園の入所者数は121名です。700名を越えていた時期もありましたから、今や6分の1以下となりました。入所者数減に伴い大島青松園の介護士・医療関係者数の定数削減が進んでいます。そのため、大島青松園における入所者の医療介護の質をどのように維持していくかが、今問われています。

090315hansen1 平成21年3月15日、香川県社会福祉総合センターにおいてでシンポジウム(ハンセン病問題基本法制定をすすめる会主催)が開催されました。パネリストは、全療協の神美知宏さん、ハンセン瀬戸内弁護団の神谷誠人弁護士、青松園の自治会会長の森和男さんの3人です。
 神さんはご自分の被害体験に基づき社会の理解を求め、神谷弁護士は、「実に半年で94万人が請願書面に署名しましたこの法律は、法律によって人生をおしつぶされてきた被害者が、人間回復のために制定運動を行い、成立した法律です」と説明しました。
 森さんは、大島青松園の実情をふまえ、次のように訴えました。
 「平均年齢は79歳を超えました。毎年10名以上亡くなっています。10年後には50人前後になると予想されます。療養者たちはどのように今後生活できるのか不安です。国は最後の1人まで面倒を見ると言っていますが、具体的な提案は全くなされません。法律の施行を前に昨年11月、青松園の将来構想を考える検討会を立ち上げました。療養所を医療施設として維持していくために何か方策がないか、国の施設を誘致できないか議論しました。しかし明確な将来ビジョンを決めることがなかなかできません。それはやはり全国の療養所の中でも唯一の離島にあること、これが大きなハンディキャップになっています。何とか基本方針だけは決めました。それは、大島の地に永住すること、現在の医療介護の体制を維持するよう求めること、国が提示した具体的ビジョンについてあらためて必要に応じて検討することという点です。今後、地域の皆さんとの共生を考えていかないといけません。そのためにも、ハンセン病問題基本法について理解して頂くことが大事です。どのように地域住民の皆さんに大島青松園を開放していくのか。非常に難しい問題ですが、一緒に考えて頂ければと思います」

090315hansen2 ハンセン病問題基本法(ハンセン病問題の解決の促進に関する法律)は平成20年6月11日に成立し、平成21年4月1日に施行されます。
 「ハンセン病訴訟」は1998年、熊本地裁に国賠訴訟が提訴され、2001年の全面勝訴判決、控訴断念により解決しました。裁判等の補償問題は解決しつあります。一方で、90年以上の隔離政策を国が行い差別偏見を助長してきた「ハンセン病問題」には、いまだ解決すべき問題が残されています。この点について、ハンセン病問題基本法も前文で、「国の隔離政策に起因してハンセン病の患者であった者等が受けた身体及び財産に係る被害その他社会生活全般にわたる被害の回復には、未解決の問題が残されている」と指摘している通りです。

 そして同法は、特に緊急に解決が必要な課題として、「地域社会から孤立することなく、良好かつ平穏な生活を営むことができるようにするための基盤整備」と「ハンセン病の患者であった者棟に対する偏見と差別のない社会の実現」を掲げています。

 大島青松園を含め、全国13の療養所で法律を具体的に実現するためには、療養者関係者だけではなく、地域社会がとともに悩み、考え、話し合っていくことが求められています。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2009.01.08

ハンセン病関係の講座

 ハンセン病に関する集い、研究会の情報です。

・ハンセン病首都圏市民の会 「國本衛さんをしのぶつどい」
 2009年1月18日(日) 午後2時~  多磨全生園「福祉会館」
  会費:500円(資料代) ※入園者は無料
  2時 開会・挨拶・ビデオの上映   3時 リレーーク   4時 会場からの声
  國本美代子さんの言葉・閉会   主催:ハンセン病首都圏市民の会(連続講座)

・ハンセン病とトラウマをめぐって
 2009年1月24日(土) 午後2時~   多磨全生園「中央集会所」
  報告:遠藤隆久氏(熊本学園大学)  内藤雅義氏(ハンセン病国賠訴訟弁団)
  黒坂愛衣氏(日本学術振興会特別研究員)   宮地尚子氏(一橋大学)
  司会:福岡安則氏(埼玉大学)

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2008.10.17

今朝の天声人語

 今週、事務所の集団訴訟の書棚の整理を行いました。肝炎訴訟が開始した5年半前から送信状、レジュメ類、文献をすべて保管していたので、書棚をすべて占拠してしまっていたのです。不要なものをピックアップしシュレッダーにかけていきます。何と市販のゴミ袋20個以上になりました。
 勢いで(?)その他の集団訴訟の書棚も整理すると、ハンセン病療養所大島青松園の在園者からのお手紙や裁判所に提出した陳述書綴りがどっさりでてきました。しばし整理も忘れよみふけってしまいました。

 今朝の天声人語より。


ハンセン病ほど、でたらめな偏見にさらされてきた病気はない。仏罰、血筋の汚れ、うつりやすい、不治……。恥ずべき差別史は、社会や個々人の「成熟度」を問うてもいる。国立ハンセン病資料館(東京都東村山市)の企画展「ちぎられた心を抱いて」を見て、胸に手をあてた

この病ゆえに、各地の療養所に強制収容された子どもたちの記録である(11月末まで)。家族から引き離された心細さ、恐ろしげな白い予防着の職員。震える心が、作文などに滲(にじ)んでいる

昭和初期、患者の強制隔離が国策となる。各県は「根絶」を競い、少年少女も「すぐに親元に帰れるから」と連れてこられた。所内の学校に通ううち、塀の中で一生を終える定めと知る。いわれなき隔離は戦後も続いた

絶望の中の至福は面会だった。少女の短文がある。〈お母さんは、私を見ると「千砂」と言ったまま、お泣きになった。私も声を出してわっと泣いた。思って居た事を、言おうとするけれど泣きじゃくって、声が出なかった〉

離れていても愛されている、と確かめる術(すべ)が郵便だった。千代子さんの、これは詩だろうか。〈てすりにもたれている友/目かくししようと思って/そっと後(うしろ)にまわったら/手紙をもって泣いていた〉

かるた、ひな人形、運動会の写真。閉ざされた四季が並んでいる。宝物は、肉親と暮らした遠い記憶だったのだろう。康子さんの詩の冒頭を記す。〈思い出は/私の胸の小さな銀の箱にある/そんなものがあるってことも/中に何が入っているかも/誰も知らないの〉

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2008.10.15

忘れないで~瀬戸内・ハンセン病療養所の島~

 早稲田大学でドキュメンタリーの上映会があります。児童福祉文化賞推薦作品に選ばれた、「忘れないで~瀬戸内・ハンセン病療養所の島~」ハンセン病療養所の大島青松園を舞台にしたドキュメンタリーです。

 撮影は、カンヌ映画祭でグランプリを獲得した「殯(もがり)の森」のカメラマン・中野英世さん。「殯の森」は、認知症の男性「しげき」と介護福祉士の女性「真千子」の交流を描いた河瀨直美監督の作品です。森の中を彷徨う「しげき」が30数年前に亡くなった妻と森の中で踊る幻想シーン、そして静謐でありながら恐怖を覚えるような森の描き方がとても印象的な秀作でした。その中野さんの撮影というから楽しみです。
 上映後には、猪瀬美樹ディレクター(NHK名古屋放送局)と中野カメラマンのお話しもあります。入場料無料でどなたでも参加できますので、お近くの方はぜひご覧ください。

・日時:10月18日(土)午後1時より
・場所:早稲田大学・大隈記念講堂小講堂
・内容:・番組上映(109分)
     ・ディレクター・カメラマンのお話
・あらすじ:「瀬戸内海に浮かぶ大島は、ハンセン病元患者の療養所の島。ここに療養所の職員の子どもが通う小学校があります。その小学校が廃校になる年、元患者たちと子どもたちとの深いこころの交流を、四季の移ろいの中 で記録したドキュメンタリーです。2008年度児童福祉文化賞推薦作品を受賞しました。」

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2008.09.09

本日の舛添厚生労働大臣面談

 本日、厚生労働省の大臣室において、ハンセン病問題に関して、舛添大臣との面談を行いました。全療協からは神さん、藤崎さん、弁護団からは、八尋弁護士、安原弁護士、山本弁護士、古賀が参加しました。
 ハンセン病問題に関しては、小泉総理(当時)の2001年5月21日の控訴断念、そして国との基本合意締結以来、毎年、定期協議を行っています。ハンセンにおいては厚生労働省副大臣が出席することになっていますが、舛添厚生労働大臣は、今年の定期協議に参加してくれました。

 先の定期協議を受けて、本日は、ハンセン病問題統一交渉団として再度の要請に訪問したものです。

 要請のポイントはハンセン病療養所における定員削減について。国家公務員の定員削減計画があるため、ハンセン病療養所においても毎年、医療従事者の定員が削減され続けており、在園者からは悲鳴にもにた訴えがなされているところです。
 そこで、国家公務員の定員削減計画について、ハンセン病療養所については例外とするよう訴えているものです。

 舛添大臣は、「要請については分かりました。今週中にでも国病(厚生労働省の担当)と打ち合わせをして頂き、どういう調査をするのか、誰が入るのかを、今週中にでもやってもらいたい。福田総理には状況は伝えた。実情を調べて政治決断をすべき。福田総理は栗生に行ったことがあると言っていた。そういう話をした。今の政治の情勢もあるが、粛々とやれることをやる。個人的には第三者委員会のような感じがいいのかなと思った。NPOとかシンクタンクとかにやらせたほうがいいのかもしれない。皆さんで知恵を出して、(私がいる間に)できるだけ前に進めておくようにしたい。」と発言しました。

 以上の舛添厚生労働大臣面談をふまえ、今週金曜日9月12日(金曜日)に、厚生労働省内にて実務者協議を行うことになりました。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2007.08.16

平成19年度ハンセン定期協議会

 ハンセン病訴訟は、国と原告弁護団との間の基本合意書において、年に一度の定期協議が開催されることになっています。平成19年度の定期協議は、8月22日に開催されます。今年の協議すべき事項は下記の通りです。
 


 平成19年度
  「ハンセン病問題対策協議会」において協議すべき事項について
                         ハンセン病違憲国賠訴訟全国原告団協議会
                            全国ハンセン病療養所入所者協議会
                         ハンセン病違憲国賠訴訟全国弁護団連絡会

 第1 謝罪・名誉回復について
 1 今後も引き続き名誉回復措置を取ることを政府として表明されたい。
 2 「ハンセン病を正しく理解する週間」について
 毎年6月に行われている「ハンセン病を正しく理解する週間」を5月11日から23日に移し、名称及び内容を、統一交渉団と協議の上で、単なる啓発から謝罪名誉回復の内容に相応しいものに変更すること。

 第2 社会復帰・社会内生活支援
 1 基本方針の確認
 平成13年7月23日付「基本合意書」ならびに入所歴なき原告に関する平成14年1月28日付「基本合意書」において確認された国の法的責任にもとづき、今後も,医療・介護制度等の改善・整備ならびに継続的・安定的な経済支援等を行ない、社会復帰の円滑化・容易化及び社会内生活の安定化を図ることに,最大限努力することを確認されたい。
 2 医療体制の整備・充実
(1)ハンセン病療養所において退所者が、保険診療適用のもと、退所者給与金の支給停止を伴うことなく入院(所)治療を受けることができる制度を、受入体制の整った療養所から順次、早急に実現されたい。
(2)充実したハンセン病及び関連疾病の治療を可能とする医療機関(国立ハンセン病療養所を含む)の設置と医療体制の充実

 3 総合的な社会内生活支援体制の確立
(1)地方自治体との連携の強化
(2)手帳制度(仮称)の導入
(3)偏見差別の解消と家族に対する支援

 第3 在園保障
 1 基本方針の確認
 平成13年7月23日付「基本合意書」にうたわれている法的責任を踏まえ、入所者の意思に反して退所、転園させることなく、終生の在園を保障するとともに、社会の中で生活するのと遜色のない水準を確保するため入所者の生活環境及び医療の整備を行うよう最大限努めること。
 2 医師定員の充足
 13の療養所の医師定員数は144名であるが、現在4名の欠員が出ている。社会の中で生活するのと遜色のない水準の医療を行うためには、医師定員の充足は不可欠であるので、直ちに欠員を補充すること。
 特に、駿河療養所は、内科医師が1名もいないため、日常の治療に多大な支障が出ており、厚生労働省の責任において直ちに補充されたい。
 3 医療機能評価機構の受審
 4 不自由者棟の看護状況

 第4 真相究明等
 1 歴史的建物等の保存・復元について
(1)ハンセン病政策の中でもとりわけ苛酷な歴史を持つ重監房については、草津楽泉園の重監房跡地に、当時使用されていたままの姿で復元ないし再現するよう求める。
(2)ハンセン病政策の歴史を伝える各施設内の建物・資料等については、国の責任において保存または復元のために必要な措置を講じられたい。
(3)上記に関する立案については、統一交渉団との協議をふまえて行い、平成20年度予算の確保につき最大限努力されたい。

 2 ロードマップ委員会(再発防止検討会)の推進
 3 国立ハンセン病資料館の充実と資料保存について
 4 強制堕胎・胎児標本等に見られる非人間的扱いについての謝罪と名誉回復
 全国ハンセン病療養所入所者協議会が必要不可欠とする「国および施設当局による直接の慰霊、謝罪の意の表明」については、堕胎児の数を調査した上、厚生労働大臣または副大臣が、胎児標本の有無にかかわらず全ての療養所を訪問して、関係者に対して謝罪の意を尽くされるよう求める。

 第5 療養所の将来構想
 ハンセン病療養所の将来構想の選択肢を広げるために、地域(地元医師会等)のコンセンサスが得られた療養所に関して、社会復帰者、地域住民の入院診療について健康保険法に基づく保険医療機関及び保険医の指定が受けられるよう必要な措置を講じられたい。(なお、外来診療については、昭和57年10月23日旧厚生省医務局国立療養所課発「国立ハンセン病療養所の保険医療機関及び保険医の指定について」があり、今回は、これを入院診療についても求めるものである。)

| | Comments (0) | TrackBack (2)

2006.08.20

熊本判決5周年集会(大島青松園)

060819seisho1 18年8月19日、高松のハンセン病療養所・大島青松園において、熊本判決5周年集会が開催されました。
 大島を訪問するのは1年以上ぶり。船に揺られて青松園に上陸すると、ハンセン訴訟の出張尋問や被害聞き取りを思い出します。訴訟当時は270名近くおられた在園者が、現在は148名。今年もたくさんの方々が納骨堂に入られたそうです。

060819seisho2 5周年集会では、長尾園長のあいさつに引き続き、曽我野一美さん、森自治会長にそれぞれ発言いただきました。森自治会長によると、平成17年末に自治会アンケートを実施。当時の在園者159名中、155名から回答があり、117名(75・4パーセント)がここ大島青松園において余生を送ることを希望したとのこと。この在園者の希望を最大限尊重しながら、国は、将来構想を策定していくべきです。
060819seisho3 弁護団の徳田靖之弁護士から将来構想について報告がなされ、続いて、高松市市民部人権啓発部の多田さんから「大島青松園の現地学習」についてご報告を頂きました。過去の歴史・現在の園の置かれた状況を市の立場から、現地学習を通じて市民へ広報していこうという多田さんの態度に感銘を受けました。高松市としては今年あと3回ほど現地学習を考えているとのことでした。また多田さんは、市町村のトップレベルでの交流はあるものの、ハンセン病の啓発を行っている担当者レベルのネットワークがまったくないという問題点を指摘してくださいました。

 集会が終了した16時すぎからは懇親会。いつもの懐かしい面々の笑顔にほっとしつつ、16時30分の船で大島を後にしました。
 今年の統一交渉団と厚生労働省との定期協議は、今週23日14時に予定されており、将来構想問題が主要なテーマとされています。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2006.05.21

らい予防法廃止10周年記念集会

 2006年5月19日、虎ノ門パストラルにて、「らい予防法廃止10周年 熊本判決5周年記念集会」が開催されました。議員懇談会の江田五月さん、控訴断念に力添えしてくれた元厚生労働大臣・坂口力さんなど、ハンセン問題にかかわる方々が100名ほど参加。Syukai_1

 来賓祝辞の後、全療協の神さんが基調報告しました。「本年5月現在、在園者は3074名、昨年は全国13の療養所において211名が亡くなった。園創設以来、園でなくなった患者・元患者は2万4711名。その遺骨の65パーセントがいまだ故郷に帰ることなく、療養所の納骨堂に残されている。平均年齢は78歳を超え、在園者の99パーセントが何らかの慢性疾患を抱えている。将来構想問題など1日たりとも先送りすることはできない」
 国は基本合意書で、「終生の在園を保証する」と約束しています。今問われているのは、その終生在園保証を実質的に保証するため、将来構想問題に真摯に取り組むことに他なりません。

Syukai_2 また5月30日をもって、全療協の曽我野一美会長が勇退されることが発表されました。曽我野さんは、昭和28年のらい予防法改悪の際に、国会座り込みなど国会行動を行うほか、全療協会長としてらい予防法廃止の合意を得るため、全療養所を行脚しました。その後、会長を退任されましたが、ハンセン訴訟が提起されるや、大島青松園からの大量提訴の道筋を作り、さらに再度全療協の会長にたち、控訴断念行動、国との基本合意書締結を導きました。11年に渡る会長職、本当にご苦労様でした。


 1996年4月の「らい予防法」廃止から10年、2001年5月の「らい予防法違憲国家賠償訴訟」の勝利判決から5年が経ちました。
 全療協組織結成以来、55年の運動の歴史のなかで、この2つの動きは、かつて体験し得なかった大きな成果を生み、ハンセン病問題の全面解決への端緒を開きました。
 熊本判決によって結成された統一交渉団による政府交渉の結果、多くの問題を解決してきましたが、しかし、いまなお重い課題を残しています。
 私たちや家族に対する被害はまだ続いており、差別の連鎖を断つことが、いかに困難であるかを痛感しています。全療協会員の平均年齢は78歳を超え、会員も激減していきつつあり私たちの運動は、いまや正念場を迎えています。私たちは長年の運動を総括しつつ、厳粛な気持ちでこのたび記念集会を開催することにいたしました。
 私たちに残された時間はもう少なくなりました。組織としての運動をいかに悔いなく締めくくるかがいま私たちに問われています。
 みなさまのさらなるご指導とご支援をお願い申し上げ、ご挨拶といたします。
 全療協力会長 曽我野一美


| | Comments (0) | TrackBack (1)

2006.05.11

ハンセン病市民学会富山総会

 ハンセン病市民学会の富山総会が開催されます。この総会に合わせて、同所にて全原協・全弁連・全療協主催の熊本判決5周年記念レセプションも開催されます。あの熊本判決、控訴断念から早くも5年が経つのですね。


 ○場所  富山国際会議場
      富山市大手町1番2号 電話 076-424-5931
 ○参加費  1000 円(高校生以下無料)
   会員以外も参加できます。当日会場にてお支払い下さい。
 ○日時 5月13日(土)・14日(日)
 ○内容
   第1日目 午後1~6時
   ◇ 開会式  ◇ 第2回総会
   ◇ 記念講演 鎌田 慧氏 「ハンセン病と私」
   ◇ 報告 徳田靖之氏 「ハンセン病問題の現状と課題」
   ◇ シンポジウム 「胎児問題を考える」
   第2日目
   ◇ 午前の部 分科会 午前9時30分~12時30分
      分科会A 入所者・退所者のQOLを権利として考える
      分科会B 部会報告(宗教・家族・青年学生・教育各部会)
      分科会C ハンセン病入門
   ◇ 午後の部 各部会ごとの集まり 午後1時30分~3時30分
 ○熊本判決5周年記念レセプション 午後6時30分~8時30分
    場所 富山第一ホテル 参加費 2000円 (全原協・全弁連・全療協主催)

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2006.01.23

ソロクト弁護団声明

 与党からの補償法改正の提案について、ソロクト弁護団が声明を出しました。

Continue reading "ソロクト弁護団声明"

| | Comments (0) | TrackBack (1)

2006.01.20

ソロクト補償その他ハンセン情報

 韓国ソロクト、台湾楽生院に強制収容された患者が損害賠償を求めている事案で、与党がハンセン病補償法を改正して解決する方針を固めたようです。まず速報でNHKが以下のように報じました。


 戦前に日本政府が韓国と台湾につくったハンセン病療養所の元患者が、それぞれ補償を求めた裁判で、東京地方裁判所は去年の10月、台湾の元患者の訴えだけを認めて国に補償を命じ、国は東京高等裁判所に控訴する一方、韓国の元患者も含めた救済措置を検討する考えを表明しています。これについて、与党の自民・公明両党と民主党との調整の結果、元患者への補償を盛り込んだハンセン病補償法の改正案を、共同で20日召集される通常国会に提出することになり、原案がまとまりました。


Continue reading "ソロクト補償その他ハンセン情報"

| | Comments (0) | TrackBack (1)

2005.11.17

ハンセン病補償 内と外との隔てなく

 国が控訴したソロクト訴訟に関して、本日2つの記事が出ていました。
   朝日新聞社説
   毎日新聞
------------------------------------------------
 ハンセン病補償 内と外との隔てなく
 かつて日本の植民地統治下にあった韓国、台湾でハンセン病療養所に入れられた人たちが、日本のハンセン病補償法の適用を求めた裁判で、先月、二つの正反対の判決が出た。元患者らと国はそれぞれ控訴したが、厚生労働省はその一方で、新たな枠組みでの包括的な救済の検討を始めた。
 包括的な救済をするのは歓迎したい。問題は海外の人たちへの補償額をいくらにするかということだろう。
 ことは人権問題だ。韓国や台湾などの元患者たちにも、同じ人間同士として、国内の入所者と変わらない補償をすべきである。しかも、老いている彼らに償うためには、急がなくてはならない。

Continue reading "ハンセン病補償 内と外との隔てなく"

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2005.11.08

ソロクト控訴に対する弁護団声明

 厚生労働省の控訴をふまえて、弁護団から声明が出されました。

---------------------------------------------------
2005(平成17)年11月8日

小鹿島更生園・台湾楽生院補償請求弁護団   
代表   国 宗 直 子

本日、政府は、閣議後の会見において、東京地方裁判所民事第38部が言い渡したハンセン病補償金不支給処分の取り消しを命じた判決について控訴する方針を明らかにした。控訴は、生きて解決を得たいと願う原告らの悲痛な願いを踏みにじるもので不当という他はない。我々は深い憤りを持ってここに抗議する。
 
 政府は「訴訟について控訴することとは別に、国外の療養所の元入所者に対する適正な補償のあり方について、速やかに検討することとしたい」としているが、原告らの平均年齢は81歳を越え、今年7月19日の小鹿島更生園に関する訴訟の結審から現在までのわずか3ヶ月の間に5人が亡くなっている。原告らには、控訴審の判断を待つ時間はない。原告らの請求を認容した民事38部の判決はもとより、同3部の判決も現行の補償法下で告示に占領下の療養所を含めて規定することは可能であるとの解釈を示しているのであるから、適正な補償をする
というのであれば、控訴を断念したうえで告示を改正するというより現実的な方法により、解決を急ぐべきであった。

Continue reading "ソロクト控訴に対する弁護団声明"

| | Comments (0) | TrackBack (1)

ソロクト訴訟控訴へ

 閣議後記者会見において、控訴の方針が報告されました。「控訴して解決」というのは熊本判決の際にも、厚生労働省が強く主張した方針です。要するに、訴訟で負けたことはプライドが許さない、控訴して時間を稼いで少しでも着地点を自分の方に引きつけたいという、従来からの官僚独自の発想です。実務ができる組閣などとマスコミ(特にTV)はもてはやしましたが、厚生官僚を押さえることはできませんでした。

 厚生労働省のペーパーです。
-------------------------------------------------------
台湾ハンセン病補償訴訟判決への対応について
平成17年11月8日

 去る10月25日、東京地方裁判所で言い渡された「ハンセン病補償金」の不支給決定をめぐる2件の訴訟では、戦前、国外のハンセン病療養所である「小鹿島更生園」(大韓民国)及び「楽生院」(台湾)に入所していた方々が補償金の支給対象に含まれるか、という同様の争点で争ったにも拘わらず、司法判断が分かれる結果となりました。

Continue reading "ソロクト訴訟控訴へ"

| | Comments (0) | TrackBack (1)

2005.11.02

ハンセンソロクト緊急集会のお知らせ

 韓国ソロクト、台湾楽生院訴訟に関して、国の控訴断念と早期解決を求める緊急集会を開催します。
 17年11月7日(月曜日)18時開場、18時30分開始
 場所:主婦会館プラザエフ(JR四谷駅前)  9階 スズラン

 国厚生労働省は未だ態度を表明せずに、誠意ある対応を示さないばかりか、むしろ関係者を惑わす説明を繰り返していることが判明しました。抗議を含めた緊急集会、お時間のある方はぜひご参加ください。kasouba

Continue reading "ハンセンソロクト緊急集会のお知らせ"

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2005.10.28

ソロクト訴訟、小泉首相と韓国外相会談

 本日28日の小泉首相と韓国外相会談の内容について、下記のような情報が入ってきました。

 小泉首相の発言要旨
 「(10月25日の不平等判決について)私も同情すべき点が多いと実に思っています。法務当局も人間的な配慮と思いやりをもって検討することを期待したい。sorokuto_syukai


 韓国外相は、「これを前向きに受け止め、いい方向での解決がなされるものと判断している。」と述べられたそうです

| | Comments (0) | TrackBack (0)

ソロクト訴訟、厚生労働大臣コメント

 江田五月メールマガジンより
-----------------------------------------------------
(1)<ショートコメント>・・・《二つのハンセン病判決》
 旧植民地のハンセン療養所入所者が起こした行政訴訟につき、ほぼ同時に二つの正反対の判決が出た。韓国が棄却、台湾は認容だが、いずれも、立法趣旨は被害者を幅広く救済しようとするものであることを認め、各療養所を法律の適用対象に含めることは是認している。本日(27日)原告らと、厚生労働大臣と法務大臣に会い、政治の判断で全面救済をすべきだと要請した。政治の出番だ。

 本日閣議後の厚生労働大臣コメント
----------------------------------------------------
<ハンセン病>台湾訴訟、控訴は在任中に判断 厚労相
 日本が統治時代の韓国と台湾に開設したハンセン病療養所を巡る訴訟について、尾辻秀久厚生労働相は28日の閣議後会見で、国が敗訴した台湾訴訟をめぐり控訴するかの結論は「できるだけ早く出したい」という考えを示した。近く内閣改造が行われる見通しだが、尾辻厚労相はできれば在任中に判断したいとした。
(毎日新聞) - 10月28日13時33分更新
----------------------------------------------------
 尾辻厚生労働相は28日、閣議後の記者会見で、韓国と台湾で判決が分かれたハンセン病補償訴訟について、「できれば原告の来日中に結論を出したい」と述べ、原告らが帰国するあす29日を前に、早ければ28日中にも控訴するかどうかの結論を出す意向を示した。
 尾辻厚労相は、27日に原告らと面会。「高齢であるとの印象を改めて持った。大変な苦労をされてきたことは分かった」と感想を述べた。
(2005年10月28日12時18分 読売新聞)

| | Comments (0) | TrackBack (1)

2005.10.27

ソロクト訴訟、厚生労働大臣面談へ

 本日10月27日15時30分から、尾辻秀久厚生労働大臣との面談が、厚生労働省の大臣室にて実現するようです。4年前のハンセン病熊本判決後の控訴断念行動と同じく(写真は2001年)、ソロクト楽生院弁護団、原告団、支援者は、本日も東京で全面解決へ向けて行動中です。kanteimae523_16kanteimae521_1830

(国宗弁護士から)
------------------------------------
 厚労大臣との面談実現へ
 今日、厚労大臣との面談が実現することになりました。午後3時30分から厚労省の大臣室での面会です。

 午後の行動は、お昼休みのあと、午後2時30分から厚労省前で再開します。午後3時には大臣に面談する原告らを送り出します。午後4時頃には戻ってきた代表団の報告を受けて、今日の行動を閉めます。
 みなさん、厚労大臣に面談する原告を応援するために、厚労省前に来てください。
-----------------------------------

要 請 書
2005(平成17)年10月25日
厚生労働大臣  尾 辻 秀 久  殿

小鹿島更生園・台湾楽生院補償請求弁護団
代表  弁護士 国 宗 直 子

要 請 の 趣 旨
1 本日東京地方裁判所民事第38部が言渡したハンセン病補償金不支給処分の取消しを命じた各判決に対し、控訴をしないこと。
2 すみやかに、告示を改正し、小鹿島更生園と台湾楽生院の入所者が補償法による支給対象となることを明確にすること。
3 すみやかに、原告ら及び弁護団との面談の機会をもつこと。

要 請 の 理 由
 小鹿島更生園入所者と台湾楽生院入所者が「ハンセン病補償法」に基き求めた補償請求に対し、厚生労働大臣による棄却処分がなされたため、東京地方裁判所おいて、その取り消しを求めるハンセン病補償金不支給決定処分取消訴訟が審理されてきたが、本日、同裁判所民事第38部は、上記処分の取消しを命じる原告ら完全勝訴の判決を言い渡した。
 一方、同地裁民事3部は、同様の立場にある朝鮮の小鹿島更生園に収容された人々からの請求を棄却した。

 ハンセン病補償法は、日本のハンセン病絶対隔離政策が、ハンセン病患者であった人々に対して耐え難い苦痛と苦難をもたらした歴史を踏まえ、その精神的損害を慰謝すること等を目的として制定されたものであり、その立法趣旨に鑑みれば、同じく日本の絶対隔離政策によって療養所への入所を余儀なくされた朝鮮、台湾のハンセン病患者であった人々を補償対象から除外する理由は全く存在しない。原告らの請求を認容した民事38部の判決は当然であり、棄却した民事3部の判決は、補償法の趣旨を理解しない極めて不当なものというほかない。3部の判決については、控訴を行い、改めて正当な判決を求める所存である。
 しかし、原告らの平均年齢は、小鹿島更生園と台湾楽生院を併せて81歳を超えている。補償法の解釈に対する司法判断が分かれたことを理由に、解決を引き延ばすことは許されない。

 大臣は、民事38部の判決を重く受け止め、早急に控訴を断念する決断を行なうべきである。

 また、原告らの請求を棄却した民事3部の判決も、補償法が外地の療養所を除外するものではなく、告示に規定することは、補償法の委任の範囲を超えるものではないことを認めている。従って、すみやかに、告示を改正して小鹿島更生園と台湾楽生院の入所者が補償法の支給対象になることを明確にするべきである。厚生労働大臣が告示を改めることによって本問題はすべて解決する。
 本日の歴史的判決をその目で確認するために、韓国、台湾から老齢と重篤な障害をおして10名を超える原告が遠路来日している。4年前の熊本判決の際、時の厚生労働大臣は、当時の「らい予防法」違憲国賠訴訟の原告団と面談し、原告らの生の声を聴いた。本件訴訟の原告らも、我が国のハンセン病隔離政策の同じ被害者である。大臣は、早急に、これら原告らの生の声を聴くべきである。

 以上の次第で、本要請に及ぶものである。
-------------------------------------------------------

| | Comments (0) | TrackBack (1)

2005.10.26

ソロクト訴訟、控訴へ

 ソロクト弁護団代表の国宗直子弁護士からです。全面解決へ向けてさらなる支援の輪を広げましょう。

--------------------------------------------------------
 全国の原告団の皆様、支援の皆様
 昨日の判決行動へのご声援・ご協力ありがとうございました。みなさんに作っていただいた旗も、たくさん、東京へ届きました。sorokuto_syoso

 昨日、判決直後、ソロクト・楽生院弁護団は声明を発表しました。また、厚生労働大臣に対しては、①楽生院の控訴をしないように、②ハンセン病補償法の告示の規定を改めてすべての被害者を救済するように、③原告たちと会って話をするように、という3点を要求した要請書の提出行動を行いました。

 引き続きご支援を!
 ソロクト・楽生院弁護団、原告団は、引き続き厚生労働省前で行動を続けています。支援の皆さんへ、引き続き、東京行動へ参加してくださいますよう呼びかけます。特に東京近郊の皆さん、ぜひよろしくお願いします。今日は、午前10時から集会を開始しました。お昼休み行動にはきっとお疲れだとは思うのですが、原告のみなさんも参加します。夕方までこの行動は続けられる予定です。

 今日午後3時からは、北海道では札幌学院大学で、馬奈木厳太郎先生による、ソロクト・楽生院問題に関する公開講演会が開かれます。ソロクトの原告も1人、先ほど札幌に向かいました。北海道のみなさん、ぜひこの公開講演会にご参加ください。

 明日27日には、韓国のソウルで、判決への抗議と、厚労大臣に告示を改正して1日も早い解決を求める大集会が開かれます。行進も予定されており、その終着は日本大使館です。韓国には全国89箇所にハンセン病回復者の人たちでつくる定着村があります。この定着村にも戦前ソロクトに収容されていた方たちがいらっしゃいます。
昨日までに、この定着村の方々274人の補償請求を厚生労働省に対して行いました。ソウルの集会には定着村の方々も大勢集まって来られる予定です。これがきっかけになって、韓国でも、人間回復のための運動が大きく前進するでしょう。

 その他、今後の日程については、ソロクト・楽生院弁護団HPで随時お知らせする予定です。
------------------------------------------------------------

| | Comments (0) | TrackBack (1)

2005.07.24

ソロクト訴訟判決へ

 ソロクト訴訟が予定通り結審して、判決期日は10月25日午前10時と指定されました。

 国宗直子弁護団代表からのあいさつの一部をご紹介します。
---------------------------------------------------------
 これまで、たくさんの方にご支援をいただき、全国からの数多くの署名と毎回傍聴席を溢れさせる傍聴へのご協力など、本当にありがとうございます。
 特に全国の原告団の皆さんは、自らの課題のためのたたかいをたたかいつつ、韓国や台湾の仲間達のために、熱烈なご支援をいただきました。このことは、ハンセン病訴訟原告団の、人間回復を求める共通のたたかいへの熱い思いと、その道徳性の高さを、社会に対して如実に示しました。いくつも行われた各地の集会に結集してくださった皆さんの姿に触れ、弁護団は国賠訴訟のときと同様の感動を幾度も味わいました。
 また、支援の皆さんも、国賠訴訟のときと同様に、献身的に、全力をもって署名や集会にご尽力いただき、感謝の念に耐えません。

 何よりも、日本の植民地時代に強制収容されたソロクト・楽生院の原告の皆さんは、すでに平均年齢が80才を超えており、一刻も猶予のならない状況にあります。私たちは何としてもこの問題を解決する必要があると考えておりますので、ご支援をよろしくお願いします。

| | Comments (0) | TrackBack (1)

2005.07.21

ハンセンをかたった募金に注意(日本擁護救済基金)

 NGO日本擁護救援協会(代表T)なる団体が、「ハンセン病患者の皆様が一般の方々と同じ生活を送れるための救済、支援をするべく人権擁護救済基金を設立いたしました。基金の目標は5億円、署名の目標は50万人です」などという内容の「ごあいさつ」をいろいろな企業、団体に送りつけています。

 代表のTなる人物は4年前にNPO「人権と自然を守る会」を設立した上、書籍を第三者に一方的に送りつけて代金を請求するという詐欺紛い商法で話題になった人物。このNPOは県の監査が入って解散したということです。

 過去に送りつけ商法で問題を起こした人物が、患者団体や原告団、弁護団とは全く関係なしに、ハンセン病救済を名目に募金活動を行っています。「ごあいさつ」を送りつけられた企業・団体・個人の方々は、ご注意ください。

| | Comments (1) | TrackBack (0)

2005.06.28

大島のそうめん

 本日は、ハンセン病全国弁護団・原告団・全療協(患者団体)によるハンセン統一交渉団会議。年に一度の厚生労働省との協議会に向けての内部的な打ち合わせです。集団訴訟では、一定の解決(ハンセン病訴訟であれば、熊本勝訴判決と控訴断念)の後にも、国や企業など被告との間において、定期的に協議を実施します。その協議を通じて、訴訟の枠内では解決できない積み残された種々の問題について、さらなる解決を図るわけです。ハンセン病訴訟の統一交渉においても、終生在園保証の確約、全国新聞への国による謝罪広告、検証会議の実施、非入所者の方の年金や社会内生活での施策などを実現させてきましたが、まだまだ過大は山積み。
 毎年のように出てくる差別や偏見の問題。国の90年にわたる隔離政策で患者さんの人生を奪ったわけですから、その回復には当然ながら90年以上かかるというべきでしょう。

 seisyou-0211
そんなことをつらつら考えていたところ、大島青松園のOさんからそうめんが届きました。Oさんは、弁護団が青松園を訪問するたびにあれこれを世話を焼いてくださる方。
 「そろそろ大島においでよ」
 そんなOさんの声が聞こえてきそうです。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2005.06.23

敬愛園70周年シンポジウム

 6月22日、ハンセン病療養所、鹿児島星塚敬愛園において、園の創立70周年を記念して、園の将来問題を考えるシンポジウムが開催されました。
 検証会議の副座長を務めた九州大学の内田博文先生は、「差別偏見をなくす取り組みと園の将来構想は、車の両輪で、市民も当事者として将来構想にかかわって欲しい」と訴えました。

 tyouin
ハンセン病療養所における在園保障の基本原則は、平成13年12月25日付ハンセン病問題対策協議会における確認事項第2項に求められます。統一交渉団と厚生労働省との交渉の結果締結された同項は、「入所者が在園を希望する場合には、その意思に反して退所、転園させることなく、終生の在園を保障するとともに、社会の中で生活するのと遜色のない水準を確保するため、入所者の生活環境及び医療の整備を行うよう最大限努める」と定めています。
 このように終生在園保障を勝ち取っていますが、一方で、療養所内での生活・医療水準が空洞化していけば、真の意味での「終生在園保障」とはいえません。「終のすみか」である療養所の将来をどのように構築していくか、これを考えていく必要が、今、あるわけです。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2005.06.21

上映会(草津特別病室)

 ドキュメンタリー上映会のご案内です。

 kuryu_kankin
大林彰監督作品の『草津の特別病院~歪んだ重監房の記録~』(33分)を上映します(合わせて、吉永春子監督作品『魔の731部隊』(60分)も上映)。
 国の強制隔離政策により、「特別病院」という名の重監房に、全国のハンセン病患者が収容された歴史があります。93名のうち死22名という統計もあります(写真は栗生楽泉園の監禁室)。

 500円 (予約不要)
 日時 平成17年7月1日(金) 開場:午後6時 上映:午後6時半~
 場所 主婦会館プラザエフ 7階「カトレア」
     千代田区六番町15番地 ℡03-3256-8111(代表)
     [交通機関]JR (中央線)四谷駅麹町口より徒1分
           地下鉄(丸の内線)四ッ谷駅より徒歩2分

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2005.06.10

胎児標本・謝罪要求

 ハンセン病療養所において、入所者の胎児や新生児の標本が100本以上発見されています。全療協は、謝罪や埋葬、慰霊などを求める意見を厚生労働省に提出しました。

 胎児標本問題

 IMG_0792
なお、最近、神奈川県の公文書のなかに、多磨全生園で妊娠9ヶ月の女性患者に対し、「中絶」したという文書が発見されました。文書は3通あり、2通には「出産]と書かれ、1通には「中絶」と書かれているそうです。この点、「中絶」とすれば、優生保護法に違反しますし、「出産」だとすれば、新生児殺の可能性もあります。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2005.05.29

ハンセン病関連HP情報

 ソロクト、菊池事件、将来構想などハンセン病問題に終わりはありません。
 最新の情報は下記のHPが便宜です。ハンセン病弁護団のHPもデザイン含め、更新されています。

 ハンセン病弁護団
 ソロクト弁護団
 ハンセン病のリンク集
 熊本日日新聞
 ハンセン病回復者とふるさとを結ぶ
 ハンセン病回復者とともに歩む関西連絡会
 その他のリンク関係ほか
 

| | Comments (1) | TrackBack (0)

2005.05.16

ハンセン病市民学会立ち上げ

 5月14日、ハンセン病問題を市民の立場から検証していくことを目的として、ハンセン病市民学会が立ち上がりました。
 会場の菊池恵楓園には予想をはるかに越えるたくさんの方々が集まられました。集会の最後には園内見学を行い、隔離の壁、監禁室跡、納骨堂などをたくさんの市民の方々が見て回りました。

 ハンセン病市民学会B会場(ソロクト・楽生院)の様子を放映したTKU(テレビ熊本)のニュース

| | Comments (0) | TrackBack (1)

2005.04.05

ハンセン病市民学会HP

 先日ご紹介したハンセン病市民学会のHPが立ち上がっています。

 5月14日・15日の立ち上げに向けて急ピッチで準備が進んでいるようです。
 設立準備委員の藤野豊先生のインタビュー記事はこちら

   

| | Comments (0) | TrackBack (1)

2005.04.01

ハンセン病市民学会

 2001年5月のハンセン病判決から早くも4年を迎えます。 毎年、5月には集会を実施してきましたが、今年はハンセン病市民学会が立ち上がります。
 この市民学会の目的は3つあります。まず、市民の目線でハンセン病問題について歴史的に検証すること、また、支援者が交流できる学会とすること、そして国や行政へ提言をすることです。
 黒川温泉宿泊拒否事件に象徴されるように偏見・差別は依然根強く、将来構想など問題は山積みされたままです。市民学会にぜひご参加ください。

日時:2005年5月14~15日(土・日)
プログラム:
14日
13:00~     ハンセン病市民学会設立総会
14:30~15:30 記念講演「ハンセン病問題と現代社会を結んで考える」(斉藤貴男氏)
15:40~17:30 シンポジウム「ハンセン病市民学会に期待するもの」
 パネリスト こだま雄二 氏(原告団会長)
        徳田靖之 氏(西日本弁護団代表)
        和泉眞蔵 氏
        原田恵子 氏
        斉藤貴男 氏
 コーディネーター
        藤野豊  氏

18:00~20:00  判決4周年レセプション(菊南温泉観光ホテル)

5月12日
□ A会場(菊池恵楓園・恵楓会館)
 「検証と提言のために」
   療養所の将来問題を考える
   藤本事件を再考する
   温泉宿泊拒否問題を総括する

□ B会場(菊池恵楓園・やすらぎ会館)
市民交流会
 「韓国・台湾・日本のハンセン病問題を共有しよう」

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2005.03.10

法律家の責任

 ハンセン病訴訟において、原告団弁護団患者団体が厚生労働省に設置させた、検証会議が、3月1日、最終報告書を提出しました。その要約版が公表されました。

 その中で「法律家の責任」に言及されています。

 検証の趣旨は、
 「少数の法律家・団体による個々の案件への誠実な取り組みの実績が一部には記録されているものの、全体としてみると法律家・団体が社会から付託された責任を果たさず、なすべき行動を怠ってきたのが、1953年らい予防法の廃止が大幅に遅れた主な原因の一つではないか。このような仮説にもとづき、らい予防法を中心とするらい法制の改廃に対する日本の法律家・団体の対応・責任を、主として1947年5月3日の憲法施行以降に焦点を絞って検証した」
 というものです。

 弁護士会の対応としては、
「日本弁護士連合会でも、人権擁護委員会医療部会による調査がはじめられたのはが1994年、らい予防法の改廃に関する会長声明、意見書が発せられたのが1996年であり、遅きに失した。らい予防法廃止後の諸問題についての人権擁護委員会医療部会等による調査も組織的対応の不十分さ等によって処理が遅れた」
 と指摘されています。

 その上で
「法律家の専門外への無知や臆病等といった職業習慣病、個々の弁護士実務と弁護士会による公益活動の限界、1953年のらい予防法への対応の欠如等、総じて「見ざる・聞かざる・言わざる」の姿勢が貫かれたといえる。この、らい予防法改廃に対する対応の遅れには弁明の余地がない」
 と結論付けています。

 この最終報告書が発表され、マスコミを含め様々な意見が表明されました。
 ところが、「当事者」の日弁連からは、3月1日から今日に至るまで会長声明・会長談話ほか何のアクションもありません。
 図らずも、検証会議最終報告書が結論付けた「見ざる・聞かざる・言わざるの姿勢」が、現在の日弁連の体質をも言い当てています。

| | Comments (1) | TrackBack (3)

2005.02.14

ハンセン病医療過誤訴訟

 週刊金曜日最新号にて。

 P56.安心できる医療体制を(樫田秀樹)
   ハンセン病医療過誤裁判勝訴、そして残る課題

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2005.02.09

ハンセン病被害実態調査報告書

 なぜ薬害は繰り返されるのか、なぜハンセン病の患者に対する強制隔離政策が継続されたのか。裁判で勝訴するだけではその原因は解明しきれず、再発を防止することはできません。弁護団・原告団は、厚生労働省に対して、ハンセン病の被害実態調査による原因究明を求めてきました。
 弁護団・原告団の要請を受けた厚生労働省は、2002年9月30日、法務研究財団に研究を委託し、右財団がハンセン病事実検証調査事業を行ってきました。そして、ついにその被害実態調査報告書が明らかにされています。

| | Comments (1) | TrackBack (1)

2005.01.31

ハンセン病療養所・医療過誤訴訟

 厚生労働省は、平成13年12月25日、原告弁護団との間において確認事項を締結しました。その中で、在園保障については、「入所者が在園を希望する場合には、その意思に反して退所・転園させることなく、終生の在園を保障するとともに、社会の中で生活するのと遜色のない水準を確保するため、入所者の生活環境及び医療の整備を行うよう最大限努める。」と明記しています。
 つまり、厚生労働省は、現状の医療体制では不十分であり、社会一般の医療施設と同程度の水準の医療施設を目指さなくてはならないわけです。ところが、療養所の実際は、医師の数が少なく、その医療水準も低いものにとどまっています。

 本日、東京地裁は、ハンセン病療養所多磨全生園における医療過誤訴訟において、患者側の全面勝訴判決を下しました。 
 事案自体は、国際的に認められている投薬を怠ったというものですが、特筆すべきは、東京地裁が、本件医療過誤訴訟の背景に、「らい予防法が国立療養所にハンセン病の診断活動をほぼ独占させたことが背景にあった」、「日本のハンセン病医学が外部からの批判にさらされる機会や、新しい情報を積極的に採り入れる機会を乏しくさせた構造的な問題がある」と断じた点です。

 国の強制隔離政策によって、患者さんは療養所に隔離されます。そして、抗ハンセン病薬は、保険診療薬とはされませんでした。このような「療養所中心主義ともいうべき厚生省のハンセン病政策の現れ」(熊本判決)によって、療養所以外の医療機関でハンセン病治療を行っていたのは、京都大学・大阪大学などわずか数カ所にすぎなかったのです。このため、ハンセン病の治療自体が療養所に隔離されてしまいます。その結果、必然的にハンセン病の治療はなかなか進まず、今も療養所に閉じこめられた実態が広がっています。

 このような強制隔離政策の背景にまで踏み込んだ点にもこの判決の意義がありますし、厚生労働省、そして各療養所は真摯に受け止めなければならないというべきでしょう。

| | Comments (0) | TrackBack (1)

2005.01.28

胎児標本 検証会議調査

 熊本判決・控訴断念を契機に、原告弁護団・患者団体が厚生労働省に設置させた、「ハンセン病問題検証会議」が各療養所を検証した結果、胎児標本が6療養所に114体も放置されていることが判明しました。 

 熊本判決はこう指摘しています。
 「療養所内での出生児の養育を許さない方針であった療養所側は、その扱いに苦慮するようになった。それでも、男女間の交渉を認めることが療養所の秩序維持に役立つと考えた光田(当時全生病院長)が、大正4年から、結婚を許す条件としてワゼクトミーを実施したことをきっかけとして、全国の療養所で普及するようになり、昭和14年までに1000人以上の患者にワゼクトミーが実施され、妊娠した女性に対しては、人工妊娠中絶が実施された。」

 「(その後)昭和24年から平成8年までに行われたハンセン病を理由とする優生手術は1400件以上、人工妊娠中絶の数は3000件以上に上る」

 「我が国の療養所においては、ある時期まで、優生手術を受けることを夫婦舎への入居の条件としていたことから、入所者は、結婚して通常の夫婦生活を営むために優生手術を受けることを甘受するか、あるいは、結婚して通常の夫婦生活を営むことを断念するか、そのどちらかを選択せざるを得ない状況におかれていた。」

 今回判明した標本も、90年に渡る隔離政策の被害の一部でしかありません。

| | Comments (0) | TrackBack (2)

2004.12.22

財務省強行予算の余波

 来年度予算に関して、財務省原案が各方面に衝撃を与えています。今までの政治家・各省庁との綿密なすりあわせ方式から、財務省が政策にまで踏み込んだ原案を出し、それをオープンな場面で議論する方式に変えたからです。「財務省は変わった」との評判が出ていますが、小泉さんの「増税する一方、支出を前年度よりマイナス査定する」という方針に乗っかっただけのところが本当でしょう。
 不要な大砲を減らすのは必要ですが、国民生活に直結する事項や国民・被害者の権利に関する事項まで、削減する方針は受け入れられません。

 毎日新聞 2004年12月21日 東京夕刊より
----------------------------------------------------------------
 来年度予算: 財務省原案 ハンセン病の人権啓発対策費、法務省要求に「ゼロ査定」
 05年度予算の財務省原案で、法務省が新たな啓発事業として要求した「ハンセン病問題特別対策費」約8600万円が全く認められなかったことが分かった。ハンセン病訴訟全国原告団協議会事務局長の国本衛さん(78)は「差別をなくすために、 国の責任できちんと人権啓発をしてほしい」と「ゼロ査定」を批判している。
 昨年11月にハンセン病療養所入所者に対する宿泊拒否事件が起き、事件後には入所者への中傷が続いたことから、法務省はハンセン病をテーマにした新たな人権啓発活動を進める方針を決定した。親子を対象にしたシンポジウムなどを計画していた。
 しかし、財務省は「基本的には厚生労働省が担う事業ではないか」と、予算要求を認めなかったという。法務省幹部は「ハンセン病だけでなく、人権問題全体を国民に考えてもらう趣旨だ」として、復活を求めることにしている。【森本英彦】

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2004.11.27

「私の履歴書」

 ハンセン病療養所・駿河療養所の自治会長を歴任された、西村時夫さんが、先月2日に亡くなられた。享年62歳とまだ早い死である。

 私が西村さんのことを初めて知ったのは、熊本訴訟の終盤、厚生省官僚への反対尋問を用意しているときだった。その官僚は、陳述書において「国が負ければ療養所での処遇は見直す」、「らい予防法を廃止するときに、在園者は損害賠償請求権を放棄した」などと卑劣な主張を繰り返していた。尋問準備で資料を探している時、らい予防法を廃止する際に、その官僚が各療養所をまわって行った座談会の議事録が出てきた。その中に、「法律が今回廃止されても、国に対する補償請求は留保させて頂く」と明言している在園者がいた。それが西村さんだった。
 私は反対尋問で西村さんの発言を利用させて頂き、証言を弾劾した。

 その後初めて西村さんに会ったのは、控訴断念のための官邸行動をしている時だった。
 西村さんは、にやっと笑いながら近づいてきて、「あんたかね、俺の発言を使って役人をやっつけたのは」と声をかけてくださった。
 弁護団と患者団体との会合において、忌憚ない意見を出し、弁護団にも遠慮なく注文を付ける方だったが、会議が終わると、いつも初めてお会いした時と同じような、にかっとした笑みを浮かべて話しかけてくれる気遣いの人でもあった。

 西村さんは、死期を悟り、自分の人生史を書き上げ、旅立たれた。
 「私の履歴書」(皓星社)
 あらためてご冥福をお祈り申し上げます。
 

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2004.10.25

ハンセン・ソロクト訴訟・第1回期日予定

 ハンセン病問題に関して、日本統治時代に韓国の国立ハンセン病療養所・小鹿島(ソロクト)病院に強制収容された入所者が行った補償請求を、厚生労働省が棄却したことを受け、処分の取り消しを求める行政訴訟の第1回弁論が、本日25日東京地裁103号法廷にて行われます。
 本日の予定は下記の通りです。 
 
  13:15 入廷行動
  13:30 弁論(103号法廷)
  15:30 記者会見&交流会(弁護士会館503&502DEF)
  18:00 集会(毎日ホール)
 弁論では、2名の原告の意見陳述、弁護団の意見陳述などが予定されています。

 国宗弁護士からの呼びかけです。
 「集会では、また別の原告のインタビュー形式での語りもあります。午後の交流会では、ざっくばらんな雰囲気で、日韓の交流が行えればと思っていますので、こちらへも多数ご参加ください。
  また、集会の際に、日韓共同して取り組む早期判決要請の署名用紙を配布します。皆様の、署名への取り組みに大きな期待を寄せておりますので、どうかよろしくお願いします。」

| | Comments (1) | TrackBack (0)

2004.10.04

療養所の将来構想

 国の強制隔離政策によって、ハンセン病の患者さんは、全国13の療養所に隔離されました。故郷との縁が切れ、療養所が第2の故郷になった方が大半です。
 国は、ハンセン病訴訟が提起された際、「訴訟するなら園から追い出す」とうそぶきましたが、厳しい批判にさらされ、また熊本判決後の協議によって、「終生在園保障」を誓約しました。

 その終生在園保障をより充実したものにするためには、今から議論をしておく必要があるでしょう。
栗生楽泉園でも、在園者の視点での将来構想が検討されています。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2004.08.18

ハンセンソロクト提訴へ

 ついに来週、東京地裁に提訴されるそうです。
 ソロクト弁護団の事務局長国宗直子弁護士からの呼びかけです。

------------------------------------------------------------------
ソロクトの入所者、いよいよ提訴へ!
 請求を棄却されたみなさんは、いよいよ、厚労大臣の今回の処分の取り消しを求めて東京地裁に裁判を起こします。また、同じ日、ソロクトと同様に、植民地時代に台湾の台湾楽生院に強制隔離されたみなさんの補償請求を厚労省に対して行います。
 提訴の日程は次のとおりです。
 8月23日(月)
 13:00  日弁連会館1階ロビーに集合
 13:30  提訴行動(東京地裁)
 14:00  記者会見(司法記者クラブ)
 記者会見終了後楽生院の方々の分の補償請求

 これまでに、ハンセン病問題に大きな関心を持って共に運動に取り組まれてきみなさんに、ぜひ、ソロクトの裁判にも大きな支援をくださいますようお願いいたします。
 また、いつ国の処分が出るかわからない状態でしたので、提訴日を緊急に決めることになりました。突然のお願いで申し訳ないのですが、提訴日の当日、提訴行動に参加することができる方は、ぜひ、ぜひ、東京地裁へおいでください。
 今後も、この問題について、適時情報をみなさんにお届けしていきたいと思います。どうかみなさんの暖かいご支援・ご協力をよろしくお願いします。
--------------------------------------------------------------

| | Comments (1) | TrackBack (1)

ハンセンソロクト請求棄却

 日本統治時代に韓国の国立ハンセン病療養所「小鹿島(ソロクト)病院」に強制収容された入所者がハンセン病補償法に基づく補償を求めていましたが、厚生労働省は、国外の療養所は同補償法の対象外だという理由で、請求を棄却しました。
 東京地裁に処分の取り消しを求める行政訴訟を起こす予定の弁護団は、以下の声明文を発表しています。
 
ソロクト弁護団のHP

-------------------------------------------------------------------
8月16日、厚生労働省は、韓国国立ソロクト病院の入所者117名(うち6名はすでに死亡)からの「ハンセン病補償法」に基づく補償請求に対し、補償を行わないとの処分を行った。
 これは、日本政府のハンセン病に対する強制隔離政策により強制収容されたすべての被害者を対象としている「ハンセン病補償法」の解釈を誤った不当、違法な処分である。117名の請求者は、いずれも、1945年以前に、日本の強制隔離政策によって、日本政府が作った小鹿島更生園に強制隔離され、過酷な強制労働を課されるなどして、著しい人権侵害を受けてきたものであり、戦後も、日本の強制隔離政策がもたらしたハンセン病に対する誤った認識から、社会では偏見や差別にさらされ、社会で平穏に生きていく道を断たれ、現在もなお、小鹿島(ソロクト)において生活することを余儀なくされている。この請求人からの請求を棄却することは、法の趣旨に反するだけでなく、日本国憲法の定める平等原則にも反すると言わなければならない。
 私たちは、今回の処分の不当性を明らかにし、すでに高齢に達しているこれらの方々の1日も早い救済を図るために、直ちに、この処分の取消しを求める行政訴訟を東京地裁に提起する予定である。
 国内外の多くのみなさんがこの問題に大きな関心を持ち、これらの方々の裁判を大きく支えてくださるよう、心から訴える。
-------------------------------------------------------------------

| | Comments (1) | TrackBack (0)

2004.07.23

ハンセン(資料展、教科書)

 熊本県主催で、「ハンセン病関係資料展」が、くまもと県民交流館パレアで始まりました。8月2日まで開催され入場無料です。写真パネルなどが展示されており、毎年好評です。お近くの方はのぞいてみられてはいかがでしょう。

 また、来年の小学校の教科書で、ハンセン病問題が取り上げられることになりました。控訴断念直前の小泉総理と交渉団の面談写真が大きく使用されています。控訴断念が2001年5月23日ですから、もう3年も経ったんですね。

 控訴断念前行動の詳しくはこちらへ。

01/5/21 控訴断念前.jpg

| | Comments (1) | TrackBack (0)

2004.07.17

大島青松園の夏

 16日、香川県のハンセン病療養所・大島青松園を訪問しました。年に数回、弁護団が療養所を訪問する「定期ローラー」の一環です。初夏を迎えた大島は汗ばむ陽気でした。

 今回の訪問目的は、不自由者棟の実態調査。弁護士7名で2時間に渡り聞き取り調査を実施。夜間には100名近い不自由者に対して、2名の看護師しか配置がありません。「呼び出しブザー」を押せば、看護師の部屋のパソコンと通じるシステムを導入している一方、不自由者の中には「遠慮してなるべく押さないようにしている」との人も。
 園内には、「病棟」、「不自由者棟」「軽症者棟」があります。病棟の看護師はある程度足りている面もあるのですが、どうしても「不自由者棟」が手薄になるのが実情です。
 不自由者棟を生活の場だけと見るのか、医療の場と見るのか、療養の場と見るのかによって、考えた方が変わってきます。厚生労働省は、ここを生活の場、もしくは、療養の場として考えていません。しかしながら、視力障害があり、ハンセン病による知覚麻痺がある在園者にとって、不自由者棟が「医療の場」である側面は否定できません。
 強制隔離によって、第二の人生の場になった療養所における「終生在園保障」を実質化するためにも、不自由者棟の看護師増員が不可欠です。

 聞き取りを終わった後、私は、小高い山に設置された納骨堂へお参りに行きました。旧納骨堂は老朽化が激しく、立て直されたばかり。ここには、無念にも隔離施設で人生を終え、そして故郷に帰れない方々のお骨が今も眠っています。

夏の青松園
 

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2004.07.14

自殺日常的(ハンセン実態報告)

 厚労省検証会議が、昨日、ハンセン病療養所入所者の被害実態調査の速報結果を公表しました。
   入所41年以上経過した人が83・3パーセント
   83・6パーセントの人が園内での自殺を見聞きしている
   最近でも「子どもの結婚の支障になるので縁を切りたい」といわれた
 など国よる隔離政策の被害が浮き彫りにされています。

 検証会議提言骨子授受の大臣面会は、厚生労働省の健康局長、疾病対策課長同席で行われました。
 坂口厚生労働大臣は、検証会議の九州大学内田先生が書面を説明されている間、文字を指で追いながら
熱心に読んでいました。
<大臣>)
委員の皆様本当にお世話をおかけしております。提言は、よく読ませて頂いて対応させて頂きたい。

<群馬楽泉園・こだま>
「ハンセン病の歴史の中で私達は無権利の状態におかれた。患者の権利を法制化して欲しい」
<大臣>
よく読ませて頂いて、対応させて頂きます。
<弁護団・鮎京>
「提言を尊重するという方向で、ご検討いただきたい」

<大臣>
この提言は、ハンセン病だけでなく、あらゆる人たちの権利と一体となるものなので、大きな問題であり、大きな議論が必要である。行政だけでなく、医療関係者の意見など総合的な立場から検討する必要があると思う。

 厚生労働省は、この90年に及ぶ隔離政策の被害を引き起こしたことを謙虚に反省し、そしてその再発を防止するためにも「患者の権利の擁護システム」を創設すべきです。
  

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2004.07.13

参院選挙での「ハンセン病問題」

 3年前の参院選では、投票2カ月前にハンセン熊本判決の控訴断念がありました。各政党は競ってハンセン病問題に取り組んだ功績をアピール。ところが今回の参院選では、ハンセン病問題をとりあげる候補者はほとんどいませんでした。
 終生在園保障のための予算措置など、問題は山積み。
 今だからこそきちんと取り組んで欲しいものです。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2004.07.05

法務省幹部が体験記

 ハンセン病東京訴訟を担当し、その後、人権擁護局長をつとめる吉戒修一氏が、人権擁護行政への提言をつづった「21世紀の人権擁護-無上の宝珠」(商事法務刊)を出版しました
 

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2004.06.28

厚生科学研究

 厚生労働科学特別研究事業の「ハンセン病患者及び元患者に対する一般医療機関での医療提供体制に関する研究」(平成15年度)が発表されました。
 これは、療養所外で生活する元患者の方が、安心して治療を受けるための「手引き」作成を目的としたもののようです。

 まず、一般大学病院の診療科においては、診察経験が20・2パーセント、特に皮膚科では59パーセントと高率でしたが、開業医(クリニック)は診療機会がほとんどなく、ハンセン病については他病院に依頼する傾向が指摘されています。
 以上をふまえて、医師間のネットワークの構築とともに、元患者が診療等について問い合わせのできる機関として退所者の会、ソーシャルワーカーの活用が提案されています。
 なお、一般市民のアンケートを分析すると、ハンセン病に対する啓発活動が行われているものの、一般市民レベルでは医学的知識が不十分であること、特に学生に認知度が低いことから、学校教育の場面での啓発活動の必要性が指摘されています。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2004.06.25

大島青松園

 全国に13あるハンセン病療養所の一つ、大島青松園。
 ハンセン病啓発週間に合わせて、知事が訪問・献花しました。

 Live Camera(四国から見た大島が見えます)

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2004.06.15

恵楓園検証会議

 本日、ハンセン病療養所・菊池恵楓園において検証会議が開催されました。
 熊本地裁において係争中、検証の責任者として指示説明を行いましたが、その時を思い出しました。
 自治会の太田会長の指示説明を受けながら、検証会議のメンバー及び傍聴者が、30度を超える炎天下の中、2時間近く、園内を歩いて回ります。

 西側の壁は、強制収容された患者さんと社会を隔離してきました。その象徴として今もなお、その当時の姿をとどめています。壁にあけられた穴は、患者さんが外の世界をのぞき見るために、園の職員に隠れて設けたもの。患者さんは、どのような思いでこの「穴」から社会を見ていたのでしょうか。

壁にあけられた穴

 さらに詳しい情報はこちらから。

| | Comments (2) | TrackBack (0)

2004.06.14

検証会議(菊池恵楓園)

 真相究明のため、統一交渉団(原告、弁護団、全療協)が厚生労働省に設置させた「ハンセン病問題検証会議」が、明日15日から17日まで、熊本県のハンセン病療養所・菊池恵楓園で開かれます

 詳細なスケジュールが発表されています。
 初日は園内見学、パネル資料展の公開、映画「厚い壁」の公開、
 2日目は、リデル・ライト記念館の見学、菊池医療刑務支所見学
 3日目は、聞き取り
などが予定されています。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2004.06.07

ハンセン病舞台

 ハンセン病の女性の一生を演じるひとり芝居「地面の底がぬけたんです」が19日、熊本県合志町竹迫の同町総合センターヴィーブル文化会館で上演されます。
 役者の結純子さん(神奈川県)が全国で熱演し、評判の舞台です。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2004.06.04

ソロクト訴訟

韓国、台湾のハンセン病療養所に隔離された被害者。その被害は国内で隔離された人達と何ら変わりはありません。
ソロクト訴訟弁護団は訴訟の準備を進めています。

台湾の楽生園のホームページ

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2004.06.03

将来構想(奄美和光園)

奄美和光園の将来構想検討委員会が、同園内に長寿の秘けつを研究する長寿検証センター(仮称)を併設する報告をまとめました。少し分かりにくいですが、要するに、ハンセン病療養所の在園者が減ってくるにつれ、療養所の存続を確保するために、様々な療養所の将来構想が検討されているものです。

もっとも忘れてならないのは、厚生労働省と統一交渉団(原告、全療協、弁護団)との合意。厚生労働省は「在園者の意思に反して転園させない」、つまり、意思に反して統廃合しないことを明言しています。この合意の存在を前提に、じっくりと議論しなければ、議論がずれてきます。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2004.06.02

ハンセン病アメリカ在住原告和解

 日本国内の13療養所に入所歴がない元ハンセン病患者(非入所者)で、現在は米国に住む70代の女性に対し、国が500万円の一時金を払うとの和解が東京地裁で成立しました。
 国外在住の非入所者の和解は初めてですが、国内での発病が確認されたので、和解の対象となりました。

 現在も、遺族原告、非入所原告の提訴・和解手続きが行われています。それほど国よる「隔離政策」の被害者は多数にのぼっている、、といえます。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2004.06.01

ハンセン病フォーラム(大島青松園)

平成16年6月24日(木)、「ハンセン病を正しく理解するフォーラム」が開催されます。主催は、国立療養所大島青松園。曽我野一美さんの講演、映画「風の舞」も上映されるほか、同じ大島にある町立庵治第二小学校の児童たちによる活動報告など盛りだくさんの内容です。
時間  12:30~15:30
   場所  松山市  「いよてつ高島屋」9F ローズホール
   主催  社会福祉法人ふれあい福祉協会・国立療養所大島青松園
   後援  松山地方法務局、愛媛県、愛媛県教育委員会、国立療養所大島青松園入所者自治会など

| | Comments (1) | TrackBack (0)

2004.05.31

修学旅行生訪問

ハンセン病療養所・菊池恵楓園を、5月28日、佐賀県の中学生が訪問し、過去の歴史・現在のおかれた状況の説明を受けました。そのほかにも、中学校・高校からの訪問希望が相次いでいます。実際に子ども達に経験させ、考えさせる貴重な機会でしょう。

菊池恵楓園の在園者と交流を続けている学生さんもいます。この交流については、NHKスペシャル「心をつないだ電子メール~元ハンセン病患者と女子中学生~」として放映されました。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2004.05.27

恵楓園訪問(法務省人権擁護局)

法務省人権擁護局の吉戒修一局長が、5月26日、熊本県所在のハンセン病療養所・菊池恵楓園を訪問しました。偏見、差別の解消に向け、啓発活動の取り組みを強化する考えを強調したそうです。

この吉戒さんは、ハンセン東京訴訟が始まったころ(熊本判決より前)、東京訴訟の裁判長をしていました。群馬草津の療養所楽泉園(らくせんえん)の検証で、同園を訪問したのも吉戒さんでした。法廷での心証がどの程度かはやや心配でしたが、検証終了後、「本日は来訪できてよかった。またお会いできるのを楽しみにしています。お元気で。」と平易な言葉で、在園者に声をかけたのが印象的でした。
その後、転任で法務省人権擁護局に移り、ハンセン問題に関与している方です。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2004.05.25

副大臣恵楓園訪問

「ハンセン病問題対策協議会」の座長である森副大臣が、「地域再生タウンミーティング」に出席のため来熊した際、菊池恵楓園も訪問しました。「森大臣は、座談会で、宿泊拒否問題のようなことが起こらないよう啓発活動に努めたい」と決意を語りました。


| | Comments (0) | TrackBack (0)

2004.05.24

控訴断念3周年

ハンセン病熊本判決の控訴断念は、2001年5月23日。あれから早くも3年が経ちました。敬愛園のある鹿屋でシンポジウムを開催しました。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2004.05.22

島に生きて

香川県が大島青松園入所者の回顧録「島に生きて」を出しています。訴訟は解決しました。しかし島で暮らす人たちの生活に変化はありません。大島青松園も入所者が200名を切りました。今後、この島での生活を維持するために、国がなにをすべきか、そういう点を年に1度の協議会では問題提起していく必要があります。

大島の港

| | Comments (0) | TrackBack (0)

ハンセン病偏見残っている

ハンセン病元患者に対する差別や偏見について、菊池恵楓園の地元熊本県民の約7割がいまだに「残っている」と感じていると、熊本県がアンケート結果を発表

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2004.05.20

奄美検証会議

ハンセン病隔離政策の誤りを検証する検証会議。全国13の療養所を回りながら、報告書をまとめていきます。
5月19日、20日は、奄美大島にある奄美和光園での検証会議が実施されています。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2004.05.19

隔離の壁撤去へ

90年続いた国によるハンセン病患者に対する隔離政策。

その象徴である熊本、菊池恵楓園の隔離の壁が一部撤去されることになりそうです。

なお北側の壁は、歴史的遺産として残される見込みです。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2004.05.15

ココログ版はじめました

遅ればせながら本日から「古賀克重法律事務所」ココログ版を開始しました。
主に、薬害肝炎九州訴訟の活動などを報告していこうかなと思っています。

ところで本日、九州地区は大雨。ハンセン病訴訟勝訴3周年記念祝賀会を熊本で開催しましたが、この雨にたたられました。今年も、全国から弁護団、原告団が集合。8月にも予定されている「ハンセン病協議会」に向けた議論も行いました。

| | Comments (1) | TrackBack (0)