2009.08.10

大島100周年慰霊祭と市民の会発足へ

 ハンセン病違憲国賠訴訟の西日本弁護団、瀬戸内弁護団有志が8月8日、香川県のハンセン病療養所である大島青松園を訪問しました。
 これは大島青松園が設立されて今年で100年目を迎えるため、故郷に帰れず納骨堂に眠る方々を慰霊するため慰霊祭を開催するためです。

090808seisho 大島は高松港から船で約20分の瀬戸内海の小さな島です。島全体が療養所とされ、いわゆる隔離政策の象徴の島。2000名以上のハンセン病元患者がこの海の孤島で生涯を終えました。

 太陽が照りつける中、高台にある納骨堂の扉が開けられ、献花しそれぞれが黙祷を捧げた後、弁護団の徳田靖之弁護士、全国原告団の元代表である曽我野一美氏からあいさつを頂きました。

 なお、慰霊祭に先立つ8月7日には、高松の市民を中心とした支援団体として、「ハンセン病問題を考える市民の会」が発足しました。
 会の目的は、大島青松園と在園者が地域社会から孤立せず、安心して豊かな生活が送れるようにするために地域ぐるみで支えること、大島青松園及び納骨堂が偏見差別の解消及び再発防止ならびに死没被害者の追悼のための重要な場であると位置づけて守っていくことです。
 会長には香川大学法学部長の松尾邦之氏、副会長には四国学院大学教授の金永子氏らが選任されました。
 今後、大島青松園自治会とも交流を深めていく予定ということです。

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2009.03.15

ハンセン病問題基本法シンポジウム・高松

 現在、ハンセン病療養所・大島青松園の入所者数は121名です。700名を越えていた時期もありましたから、今や6分の1以下となりました。入所者数減に伴い大島青松園の介護士・医療関係者数の定数削減が進んでいます。そのため、大島青松園における入所者の医療介護の質をどのように維持していくかが、今問われています。

090315hansen1 平成21年3月15日、香川県社会福祉総合センターにおいてでシンポジウム(ハンセン病問題基本法制定をすすめる会主催)が開催されました。パネリストは、全療協の神美知宏さん、ハンセン瀬戸内弁護団の神谷誠人弁護士、青松園の自治会会長の森和男さんの3人です。
 神さんはご自分の被害体験に基づき社会の理解を求め、神谷弁護士は、「実に半年で94万人が請願書面に署名しましたこの法律は、法律によって人生をおしつぶされてきた被害者が、人間回復のために制定運動を行い、成立した法律です」と説明しました。
 森さんは、大島青松園の実情をふまえ、次のように訴えました。
 「平均年齢は79歳を超えました。毎年10名以上亡くなっています。10年後には50人前後になると予想されます。療養者たちはどのように今後生活できるのか不安です。国は最後の1人まで面倒を見ると言っていますが、具体的な提案は全くなされません。法律の施行を前に昨年11月、青松園の将来構想を考える検討会を立ち上げました。療養所を医療施設として維持していくために何か方策がないか、国の施設を誘致できないか議論しました。しかし明確な将来ビジョンを決めることがなかなかできません。それはやはり全国の療養所の中でも唯一の離島にあること、これが大きなハンディキャップになっています。何とか基本方針だけは決めました。それは、大島の地に永住すること、現在の医療介護の体制を維持するよう求めること、国が提示した具体的ビジョンについてあらためて必要に応じて検討することという点です。今後、地域の皆さんとの共生を考えていかないといけません。そのためにも、ハンセン病問題基本法について理解して頂くことが大事です。どのように地域住民の皆さんに大島青松園を開放していくのか。非常に難しい問題ですが、一緒に考えて頂ければと思います」

090315hansen2 ハンセン病問題基本法(ハンセン病問題の解決の促進に関する法律)は平成20年6月11日に成立し、平成21年4月1日に施行されます。
 「ハンセン病訴訟」は1998年、熊本地裁に国賠訴訟が提訴され、2001年の全面勝訴判決、控訴断念により解決しました。裁判等の補償問題は解決しつあります。一方で、90年以上の隔離政策を国が行い差別偏見を助長してきた「ハンセン病問題」には、いまだ解決すべき問題が残されています。この点について、ハンセン病問題基本法も前文で、「国の隔離政策に起因してハンセン病の患者であった者等が受けた身体及び財産に係る被害その他社会生活全般にわたる被害の回復には、未解決の問題が残されている」と指摘している通りです。

 そして同法は、特に緊急に解決が必要な課題として、「地域社会から孤立することなく、良好かつ平穏な生活を営むことができるようにするための基盤整備」と「ハンセン病の患者であった者棟に対する偏見と差別のない社会の実現」を掲げています。

 大島青松園を含め、全国13の療養所で法律を具体的に実現するためには、療養者関係者だけではなく、地域社会がとともに悩み、考え、話し合っていくことが求められています。

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2009.01.08

ハンセン病関係の講座

 ハンセン病に関する集い、研究会の情報です。

・ハンセン病首都圏市民の会 「國本衛さんをしのぶつどい」
 2009年1月18日(日) 午後2時~  多磨全生園「福祉会館」
  会費:500円(資料代) ※入園者は無料
  2時 開会・挨拶・ビデオの上映   3時 リレーーク   4時 会場からの声
  國本美代子さんの言葉・閉会   主催:ハンセン病首都圏市民の会(連続講座)

・ハンセン病とトラウマをめぐって
 2009年1月24日(土) 午後2時~   多磨全生園「中央集会所」
  報告:遠藤隆久氏(熊本学園大学)  内藤雅義氏(ハンセン病国賠訴訟弁団)
  黒坂愛衣氏(日本学術振興会特別研究員)   宮地尚子氏(一橋大学)
  司会:福岡安則氏(埼玉大学)

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2008.10.17

今朝の天声人語

 今週、事務所の集団訴訟の書棚の整理を行いました。肝炎訴訟が開始した5年半前から送信状、レジュメ類、文献をすべて保管していたので、書棚をすべて占拠してしまっていたのです。不要なものをピックアップしシュレッダーにかけていきます。何と市販のゴミ袋20個以上になりました。
 勢いで(?)その他の集団訴訟の書棚も整理すると、ハンセン病療養所大島青松園の在園者からのお手紙や裁判所に提出した陳述書綴りがどっさりでてきました。しばし整理も忘れよみふけってしまいました。

 今朝の天声人語より。


ハンセン病ほど、でたらめな偏見にさらされてきた病気はない。仏罰、血筋の汚れ、うつりやすい、不治……。恥ずべき差別史は、社会や個々人の「成熟度」を問うてもいる。国立ハンセン病資料館(東京都東村山市)の企画展「ちぎられた心を抱いて」を見て、胸に手をあてた

この病ゆえに、各地の療養所に強制収容された子どもたちの記録である(11月末まで)。家族から引き離された心細さ、恐ろしげな白い予防着の職員。震える心が、作文などに滲(にじ)んでいる

昭和初期、患者の強制隔離が国策となる。各県は「根絶」を競い、少年少女も「すぐに親元に帰れるから」と連れてこられた。所内の学校に通ううち、塀の中で一生を終える定めと知る。いわれなき隔離は戦後も続いた

絶望の中の至福は面会だった。少女の短文がある。〈お母さんは、私を見ると「千砂」と言ったまま、お泣きになった。私も声を出してわっと泣いた。思って居た事を、言おうとするけれど泣きじゃくって、声が出なかった〉

離れていても愛されている、と確かめる術(すべ)が郵便だった。千代子さんの、これは詩だろうか。〈てすりにもたれている友/目かくししようと思って/そっと後(うしろ)にまわったら/手紙をもって泣いていた〉

かるた、ひな人形、運動会の写真。閉ざされた四季が並んでいる。宝物は、肉親と暮らした遠い記憶だったのだろう。康子さんの詩の冒頭を記す。〈思い出は/私の胸の小さな銀の箱にある/そんなものがあるってことも/中に何が入っているかも/誰も知らないの〉

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2008.10.15

忘れないで~瀬戸内・ハンセン病療養所の島~

 早稲田大学でドキュメンタリーの上映会があります。児童福祉文化賞推薦作品に選ばれた、「忘れないで~瀬戸内・ハンセン病療養所の島~」ハンセン病療養所の大島青松園を舞台にしたドキュメンタリーです。

 撮影は、カンヌ映画祭でグランプリを獲得した「殯(もがり)の森」のカメラマン・中野英世さん。「殯の森」は、認知症の男性「しげき」と介護福祉士の女性「真千子」の交流を描いた河瀨直美監督の作品です。森の中を彷徨う「しげき」が30数年前に亡くなった妻と森の中で踊る幻想シーン、そして静謐でありながら恐怖を覚えるような森の描き方がとても印象的な秀作でした。その中野さんの撮影というから楽しみです。
 上映後には、猪瀬美樹ディレクター(NHK名古屋放送局)と中野カメラマンのお話しもあります。入場料無料でどなたでも参加できますので、お近くの方はぜひご覧ください。

・日時:10月18日(土)午後1時より
・場所:早稲田大学・大隈記念講堂小講堂
・内容:・番組上映(109分)
     ・ディレクター・カメラマンのお話
・あらすじ:「瀬戸内海に浮かぶ大島は、ハンセン病元患者の療養所の島。ここに療養所の職員の子どもが通う小学校があります。その小学校が廃校になる年、元患者たちと子どもたちとの深いこころの交流を、四季の移ろいの中 で記録したドキュメンタリーです。2008年度児童福祉文化賞推薦作品を受賞しました。」

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2008.09.09

本日の舛添厚生労働大臣面談

 本日、厚生労働省の大臣室において、ハンセン病問題に関して、舛添大臣との面談を行いました。全療協からは神さん、藤崎さん、弁護団からは、八尋弁護士、安原弁護士、山本弁護士、古賀が参加しました。
 ハンセン病問題に関しては、小泉総理(当時)の2001年5月21日の控訴断念、そして国との基本合意締結以来、毎年、定期協議を行っています。ハンセンにおいては厚生労働省副大臣が出席することになっていますが、舛添厚生労働大臣は、今年の定期協議に参加してくれました。

 先の定期協議を受けて、本日は、ハンセン病問題統一交渉団として再度の要請に訪問したものです。

 要請のポイントはハンセン病療養所における定員削減について。国家公務員の定員削減計画があるため、ハンセン病療養所においても毎年、医療従事者の定員が削減され続けており、在園者からは悲鳴にもにた訴えがなされているところです。
 そこで、国家公務員の定員削減計画について、ハンセン病療養所については例外とするよう訴えているものです。

 舛添大臣は、「要請については分かりました。今週中にでも国病(厚生労働省の担当)と打ち合わせをして頂き、どういう調査をするのか、誰が入るのかを、今週中にでもやってもらいたい。福田総理には状況は伝えた。実情を調べて政治決断をすべき。福田総理は栗生に行ったことがあると言っていた。そういう話をした。今の政治の情勢もあるが、粛々とやれることをやる。個人的には第三者委員会のような感じがいいのかなと思った。NPOとかシンクタンクとかにやらせたほうがいいのかもしれない。皆さんで知恵を出して、(私がいる間に)できるだけ前に進めておくようにしたい。」と発言しました。

 以上の舛添厚生労働大臣面談をふまえ、今週金曜日9月12日(金曜日)に、厚生労働省内にて実務者協議を行うことになりました。

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2007.08.16

平成19年度ハンセン定期協議会

 ハンセン病訴訟は、国と原告弁護団との間の基本合意書において、年に一度の定期協議が開催されることになっています。平成19年度の定期協議は、8月22日に開催されます。今年の協議すべき事項は下記の通りです。
 


 平成19年度
  「ハンセン病問題対策協議会」において協議すべき事項について
                         ハンセン病違憲国賠訴訟全国原告団協議会
                            全国ハンセン病療養所入所者協議会
                         ハンセン病違憲国賠訴訟全国弁護団連絡会

 第1 謝罪・名誉回復について
 1 今後も引き続き名誉回復措置を取ることを政府として表明されたい。
 2 「ハンセン病を正しく理解する週間」について
 毎年6月に行われている「ハンセン病を正しく理解する週間」を5月11日から23日に移し、名称及び内容を、統一交渉団と協議の上で、単なる啓発から謝罪名誉回復の内容に相応しいものに変更すること。

 第2 社会復帰・社会内生活支援
 1 基本方針の確認
 平成13年7月23日付「基本合意書」ならびに入所歴なき原告に関する平成14年1月28日付「基本合意書」において確認された国の法的責任にもとづき、今後も,医療・介護制度等の改善・整備ならびに継続的・安定的な経済支援等を行ない、社会復帰の円滑化・容易化及び社会内生活の安定化を図ることに,最大限努力することを確認されたい。
 2 医療体制の整備・充実
(1)ハンセン病療養所において退所者が、保険診療適用のもと、退所者給与金の支給停止を伴うことなく入院(所)治療を受けることができる制度を、受入体制の整った療養所から順次、早急に実現されたい。
(2)充実したハンセン病及び関連疾病の治療を可能とする医療機関(国立ハンセン病療養所を含む)の設置と医療体制の充実

 3 総合的な社会内生活支援体制の確立
(1)地方自治体との連携の強化
(2)手帳制度(仮称)の導入
(3)偏見差別の解消と家族に対する支援

 第3 在園保障
 1 基本方針の確認
 平成13年7月23日付「基本合意書」にうたわれている法的責任を踏まえ、入所者の意思に反して退所、転園させることなく、終生の在園を保障するとともに、社会の中で生活するのと遜色のない水準を確保するため入所者の生活環境及び医療の整備を行うよう最大限努めること。
 2 医師定員の充足
 13の療養所の医師定員数は144名であるが、現在4名の欠員が出ている。社会の中で生活するのと遜色のない水準の医療を行うためには、医師定員の充足は不可欠であるので、直ちに欠員を補充すること。
 特に、駿河療養所は、内科医師が1名もいないため、日常の治療に多大な支障が出ており、厚生労働省の責任において直ちに補充されたい。
 3 医療機能評価機構の受審
 4 不自由者棟の看護状況

 第4 真相究明等
 1 歴史的建物等の保存・復元について
(1)ハンセン病政策の中でもとりわけ苛酷な歴史を持つ重監房については、草津楽泉園の重監房跡地に、当時使用されていたままの姿で復元ないし再現するよう求める。
(2)ハンセン病政策の歴史を伝える各施設内の建物・資料等については、国の責任において保存または復元のために必要な措置を講じられたい。
(3)上記に関する立案については、統一交渉団との協議をふまえて行い、平成20年度予算の確保につき最大限努力されたい。

 2 ロードマップ委員会(再発防止検討会)の推進
 3 国立ハンセン病資料館の充実と資料保存について
 4 強制堕胎・胎児標本等に見られる非人間的扱いについての謝罪と名誉回復
 全国ハンセン病療養所入所者協議会が必要不可欠とする「国および施設当局による直接の慰霊、謝罪の意の表明」については、堕胎児の数を調査した上、厚生労働大臣または副大臣が、胎児標本の有無にかかわらず全ての療養所を訪問して、関係者に対して謝罪の意を尽くされるよう求める。

 第5 療養所の将来構想
 ハンセン病療養所の将来構想の選択肢を広げるために、地域(地元医師会等)のコンセンサスが得られた療養所に関して、社会復帰者、地域住民の入院診療について健康保険法に基づく保険医療機関及び保険医の指定が受けられるよう必要な措置を講じられたい。(なお、外来診療については、昭和57年10月23日旧厚生省医務局国立療養所課発「国立ハンセン病療養所の保険医療機関及び保険医の指定について」があり、今回は、これを入院診療についても求めるものである。)

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2006.08.20

熊本判決5周年集会(大島青松園)

060819seisho1 18年8月19日、高松のハンセン病療養所・大島青松園において、熊本判決5周年集会が開催されました。
 大島を訪問するのは1年以上ぶり。船に揺られて青松園に上陸すると、ハンセン訴訟の出張尋問や被害聞き取りを思い出します。訴訟当時は270名近くおられた在園者が、現在は148名。今年もたくさんの方々が納骨堂に入られたそうです。

060819seisho2 5周年集会では、長尾園長のあいさつに引き続き、曽我野一美さん、森自治会長にそれぞれ発言いただきました。森自治会長によると、平成17年末に自治会アンケートを実施。当時の在園者159名中、155名から回答があり、117名(75・4パーセント)がここ大島青松園において余生を送ることを希望したとのこと。この在園者の希望を最大限尊重しながら、国は、将来構想を策定していくべきです。
060819seisho3 弁護団の徳田靖之弁護士から将来構想について報告がなされ、続いて、高松市市民部人権啓発部の多田さんから「大島青松園の現地学習」についてご報告を頂きました。過去の歴史・現在の園の置かれた状況を市の立場から、現地学習を通じて市民へ広報していこうという多田さんの態度に感銘を受けました。高松市としては今年あと3回ほど現地学習を考えているとのことでした。また多田さんは、市町村のトップレベルでの交流はあるものの、ハンセン病の啓発を行っている担当者レベルのネットワークがまったくないという問題点を指摘してくださいました。

 集会が終了した16時すぎからは懇親会。いつもの懐かしい面々の笑顔にほっとしつつ、16時30分の船で大島を後にしました。
 今年の統一交渉団と厚生労働省との定期協議は、今週23日14時に予定されており、将来構想問題が主要なテーマとされています。

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2006.05.21

らい予防法廃止10周年記念集会

 2006年5月19日、虎ノ門パストラルにて、「らい予防法廃止10周年 熊本判決5周年記念集会」が開催されました。議員懇談会の江田五月さん、控訴断念に力添えしてくれた元厚生労働大臣・坂口力さんなど、ハンセン問題にかかわる方々が100名ほど参加。Syukai_1

 来賓祝辞の後、全療協の神さんが基調報告しました。「本年5月現在、在園者は3074名、昨年は全国13の療養所において211名が亡くなった。園創設以来、園でなくなった患者・元患者は2万4711名。その遺骨の65パーセントがいまだ故郷に帰ることなく、療養所の納骨堂に残されている。平均年齢は78歳を超え、在園者の99パーセントが何らかの慢性疾患を抱えている。将来構想問題など1日たりとも先送りすることはできない」
 国は基本合意書で、「終生の在園を保証する」と約束しています。今問われているのは、その終生在園保証を実質的に保証するため、将来構想問題に真摯に取り組むことに他なりません。

Syukai_2 また5月30日をもって、全療協の曽我野一美会長が勇退されることが発表されました。曽我野さんは、昭和28年のらい予防法改悪の際に、国会座り込みなど国会行動を行うほか、全療協会長としてらい予防法廃止の合意を得るため、全療養所を行脚しました。その後、会長を退任されましたが、ハンセン訴訟が提起されるや、大島青松園からの大量提訴の道筋を作り、さらに再度全療協の会長にたち、控訴断念行動、国との基本合意書締結を導きました。11年に渡る会長職、本当にご苦労様でした。


 1996年4月の「らい予防法」廃止から10年、2001年5月の「らい予防法違憲国家賠償訴訟」の勝利判決から5年が経ちました。
 全療協組織結成以来、55年の運動の歴史のなかで、この2つの動きは、かつて体験し得なかった大きな成果を生み、ハンセン病問題の全面解決への端緒を開きました。
 熊本判決によって結成された統一交渉団による政府交渉の結果、多くの問題を解決してきましたが、しかし、いまなお重い課題を残しています。
 私たちや家族に対する被害はまだ続いており、差別の連鎖を断つことが、いかに困難であるかを痛感しています。全療協会員の平均年齢は78歳を超え、会員も激減していきつつあり私たちの運動は、いまや正念場を迎えています。私たちは長年の運動を総括しつつ、厳粛な気持ちでこのたび記念集会を開催することにいたしました。
 私たちに残された時間はもう少なくなりました。組織としての運動をいかに悔いなく締めくくるかがいま私たちに問われています。
 みなさまのさらなるご指導とご支援をお願い申し上げ、ご挨拶といたします。
 全療協力会長 曽我野一美


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2006.05.11

ハンセン病市民学会富山総会

 ハンセン病市民学会の富山総会が開催されます。この総会に合わせて、同所にて全原協・全弁連・全療協主催の熊本判決5周年記念レセプションも開催されます。あの熊本判決、控訴断念から早くも5年が経つのですね。


 ○場所  富山国際会議場
      富山市大手町1番2号 電話 076-424-5931
 ○参加費  1000 円(高校生以下無料)
   会員以外も参加できます。当日会場にてお支払い下さい。
 ○日時 5月13日(土)・14日(日)
 ○内容
   第1日目 午後1~6時
   ◇ 開会式  ◇ 第2回総会
   ◇ 記念講演 鎌田 慧氏 「ハンセン病と私」
   ◇ 報告 徳田靖之氏 「ハンセン病問題の現状と課題」
   ◇ シンポジウム 「胎児問題を考える」
   第2日目
   ◇ 午前の部 分科会 午前9時30分~12時30分
      分科会A 入所者・退所者のQOLを権利として考える
      分科会B 部会報告(宗教・家族・青年学生・教育各部会)
      分科会C ハンセン病入門
   ◇ 午後の部 各部会ごとの集まり 午後1時30分~3時30分
 ○熊本判決5周年記念レセプション 午後6時30分~8時30分
    場所 富山第一ホテル 参加費 2000円 (全原協・全弁連・全療協主催)

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